スペインで、とてつもなく大規模の『炭鉱デモ』が、行われました。
日本では、ほとんど報道されていないと思いますが、
スペインでは毎日、息を飲むように、市民が顛末を見守っていました。
『ミネロ(炭鉱夫)』の、労働条件の悪さは、
みなさん、ご存知のとおりですが、
『スペイン不況』のあおりを受け、政府が援助を大幅にカット。
これにより、3万人に及ぶ炭鉱夫、およびその家族の生活が
脅かされることになったのです。
ミネロたちは、この酷暑の中、北西スペインから
『400km以上の道のりを、マドリッドに向かって歩き出し』
『最低限の、人間としての生活が守られること』を、訴え続けました。
マドリッドでは、彼らに賛同する『デモ参加者』で、広場はふくれあがり、
何万というスペイン市民の、スペイン政府に対する
怒りのスピーチが、くりかえされました。
そのスピーチの途中、驚くべきことが起こりました。
なんと、警官がデモ参加者に向かって無差別に
『ゴム弾を発砲』しはじめたのです。
広場はまたたくまに、恐怖の叫び声に包まれました。
『ゴム』とは言っても、『弾丸』です。
近距離から撃てば、
殺すことも、失明させることもできるのです。
血だらけになって、運ばれていく『デモ参加者』。
それは、ふつうのお父さん、お母さんです。
家族のために、毎日まじめに働いている
家族が、屋根のあるところでで眠れ、おなかをすかせることがないよう、
子供たちが学校に行けるよう願っている、ふつうの人たちです。
このニュースのあと、次々と伝えられた『次のニュース』が、
なぜ、こうしたデモが起こるのかを、
明確に物語っているような気がしました。
『消費税18%から21%にアップ!』
『電気代4月に7%アップしたが、7月よりさらに5%アップ!』
『公務員のボーナス、全面カット!』
そんな中、市民の興味をひいたのが次のニュース。
『スペイン国王の給料が7%ダウン!』
何がびっくりしたって、ダウンしたことではなく、7%にあたる金額の方。
7%が、2万ユーロってことは、いったいいくらもらってんの?
さらに、市民をぶったまげさせたのは
国民には、何十年も『年金』を納めさせている『政治家』たちが、
わずか『7年』で、年金生活者になれる『事実』であった。
あなたたち、ほんとうにこの国を立て直すつもり、ありますか?