『’ももの音楽づくり♪』第8回目の今日は
ハンガリー音楽の『パチルタ』を紹介します。
パチルタとは、「ひばり」のこと。
曲を聴いていただくと
「なるほど~、だからひばりなのね」って、納得していただけると思います。
さて、この曲でバイオリンは
「歓喜のうたを歌うひばり」を表現。
そして、バイオリンにぴったりとくっついて伴奏するピアノは
「プスタ(ハンガリーに広がる大平原)を駆けぬける馬」を表現。
ハンガリーの壮大な大草原を渡る風に乗って
生命の歓喜をうたう、ひばりと馬。
その躍動感をどうぞ、お楽しみください。
さて、数年前わたしたちは
べラとトゥシー(妹さん)とともに、ハンガリーを旅行しました。
二人とも「初めてのハンガリー」とあって、緊張を隠せません。
両親の国であるマジャール(ハンガリーの自称)
自分たちの祖先、マジャール人の大地をこの目で見、
その大地を、踏んでみたかったのです。
そして、名前だけを頼りに「会ったこともない親戚」を探しに行きました。
この旅を通してわたしは、べラのように
両親の国、生まれた国、育った国、その後移り住んだ国が
ちがう人生というものをまのあたりにし、
それは、けしてネガティブなものでなく、
自分次第で「異文化の融合」「豊かさ」にかえることができることを
教えてもらいました。
毎晩、ハンガリーではレストランに出かけ
「ハンガリー音楽」「ジプシー音楽」を、心ゆくまで楽しみました。
そして、バイオリニストがあるメロディを奏でた瞬間
べラとトゥシーが、そろって声をあげました。
「これ、お父さんがいつも聴いていた曲だよね!」
言葉にならず、音楽を聴きながら泣いていた二人の姿、
今でもはっきり、おぼえています。
(この「ハンガリーの旅」は第3部に登場します。お楽しみに!)