なぜかはわからない。が、月に2、3度は必ず
「ええっ」
という、思いがけないことが起きる。
今回の「ええっ」は、台所で起こった。私は常々、心穏やかに生活したいと願っている。にもかかわらず、こうした「ええっ」のせいで私の芸風は無理やり
「ドタバタ」
にさせられているのだ。
さて、今回の「ええっ」は、台所の水道管である。水道管。これだけで、嫌な感じがする。水回りというのは、非常に危険なゾーンなのだ。
それはある朝、突然起こった。お皿を洗っていると、どこからか
「ぽたぽたぽた」
という音がする。それが、次第にクレッシェンドしていき
「ぼたぼたぼた」
という力強いリズムに変わった。
「水の音」
ということは、わかる。が、問題は「どこから」なのだ。周りを見回すが、異常なし。
「ということは、まさか・・・」
いやーな予感を感じつつ、床にしゃがみ込む。そこには洗いのすべての水が流れていく「水道管」がむきだしになっている。
「うわぁあー」
今や水の勢いは「滴り」ではなく「一直線の流れ」に変わってた。それに伴い音も
「だだだだ」
に変わる。床はすでに水浸し。あわててバケツを置くものの・・・
「水道管に穴でもあるのだろうか」
と、最初は誰でも思う。水漏れしている管をそっと触ったその時だった。
「かぽっ」
と、はめ込まれていた水道管が二つに分離。
「だーっ」
と、たまっていた全ての水が一気に流れ落ちた。
「水道管がはずれてたんだ」
きつく閉めなおせばいい、と誰でも思う。が、老朽化した水道管には、まったく再稼働する気はないらしい。
「落ち着け。落ち着くんだ」
まず深呼吸。これまでも水道管問題は数年に一度、必ず起こっていた。これまではベラが床に座り込んで直てくれたが、これからは自力で解決しなくてはならない。
「ああー、天国にwifiがあったら!」
メッセンジャーで「どうやったらいいか」聞けるのに。深呼吸を続けながら目を閉じ、どうやって直していたかを思い出す。
「そうだ、確かシリコンみたいなもので接着していたような」
さっそく工務店へ走り、事態を説明する。
が、運悪くその日はいつものおじさんがおらず、留守番のおばさんだけだった。
「ああ大丈夫。これでくっつきますよ」
手渡されたのは、一番オーソドックスな強力ボンドだった。これなら私だって持っている。
これでいいはずがない。相手は「水」なのだ。
「いや、こういう液体のじゃなくて、シリコンとかありません?ゼリー状になっていて、水道管の隙間を埋めてくれるタイプの」
「・・・・・・」
はて。という顔でおばさんが首をかしげている。いかん。
「自力でそういうタイプの接着剤を見つけるしかないか」
とがっくり肩を落とした、その瞬間であった。
「それなら、絶対このタイプがおすすめです!」
それは、私の後ろに並んでいたお兄さんの声だった。同じお客さんながら、その声は明るく自信に満ちており
「これ人が言うなら絶対大丈夫」
と、一瞬で思わせてくれる声色だった。
ずずいっと力強く前に進み出るや、ボンドコーナーから不思議な筒状の代物を取り上げた。
「これ、使ってみてください!」
「・・・・・」
驚いたのは、何より留守番をしていたおばさんであろう。本当にこういう人に「一日店長」をしてもらいたい。
「これはいったい?どうやって使うんですか」
恐る恐る尋ねると、お兄さんの表情はきりりと引き締まり、いきなり店頭ですばらしいレクチャーが始まった。
(明日に続く)
ももちゃん、お久しぶり。
5月1日のから読んでます。
フェスタの後は、突然やって来る水廻り問題だったぁ。(>人<;)
水漏れはボンドではダメだよねー。
一気にきて、床掃除も大変、こんな所も濡れていたのかとシブい気持ちになるもんね。
直ったの??
Satomi さん、お久しぶりです!お元気でしたか。
水漏れ問題、今のところは解決したようです(そう信じたい)。
久々にSatomi さんの声が聞けて嬉しいです。またぜひブログに遊びに来て下さいね。