「セマナサンタ(聖週間)食事会」は続く。この日のランチはマラガのセントロにある中華レストランへ。いちおう電話で前もって予約。
なにしろこのお店、すっごく庶民的。経済的。味もよくいつも混んでいて人気のチャイニーズ。renfe駅前にあります。
さて、この日の参加者は千恵さん&多恵ちゃん。名づけて「ニッポンなでしこ三人会」。お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございました。
日本語なので、会話のスピードが上がる上がる~。「しゃべって、食べて、飲んで」が、ひたすら繰り返される。女三人集まれば(笑)ってこのこと。
近況、仕事、家族・・・と話は尽きないが、あえて口をはさむ。
「あのー、二人にぜひ教えてほしいことがあるんだけど」
「なにー?」
実はこのお二人、料理が大好き。いや、もしかしたら食べるのが大好き(笑)。
「餃子の作り方、教えて」
「えっ、作ったことないの?」
「うん、実はまだ一度も自力で作ったことない。この間すごく餃子が食べたくなってさー」
これまで千恵さんには、何度も手料理をごちそうになっている。そのおいしいこと。私の友人の中では三本の指に入るプロ級の味。
「カンタンだよ。まずね・・・」
二人はいとも簡単に作り方をさらさらと口にする。
「ちょ、ちょ、ちょっと待って!紙に書くから」
とりあえず、皿の下に敷かれていた紙のランチョンマットにあわててメモ。
「まず中身を先に作ります。材料はね・・・」
何事にも順序、というものがあるのだ。教えてもらうって楽しいなぁ。
「え、そのなんだっけ。身?じゃなくて何?」
「具?」
たえちゃんが答える。
「あん、って言うんじゃない?」
と千恵さん。そんな漢字があったのだろうか。餡子のあん?
さらにレクチャーは続く。
「えーっ、皮のふちを水で濡らすって?」
「のりの代わり。くっつきやすくなるでしょ」
「おぉおーそうかー」
いちいち感動。これを本当に自分一人でできるのだろうか。
「油で焼いたら、水を入れてすぐにふたね!」
「すぐ?」
「びっくりしないように。ぼーっとしてないでふただよ!」
なんとなく緊迫感さえ漂う。まるで状況がわかっていない私には
「実験室」
さながらの真剣な講義。一言も聞きもらさまいと必死でメモを取る。
頭を使ったので、すっかり酔いが覚めてしまいビールをおかわり。再びおしゃべりに突入。なぜか日本の「会社員時代」の話になり、たえちゃんがいきなり
「新入社員歓迎会」
の話をし始める。
「新入社員は、何か芸をしなくちゃいけなかったんだよね」
「あったあった」
「で、何したの?」
「『め組の人』って曲、知ってる?」
「知ってるよー!こうやって目っ。て振り付けだったよね」
いきなり歌う。踊る私たち。すっかり宴会状態。庶民的なチャイニーズレストランで本当によかった。
「で、まさか、それやったの?」
「そう。それも顔を黒く塗ってさー」
「えーっ、そこまでやる?」
「どうせなるなら!みたいな」
私たちは、ひとしきり会社員時代の思い出話に花を咲かせた。社員旅行、忘年会、部長や専務の話。たえちゃんはまだ15年くらい前の話だろうが、私はもうはるか25年以上前の話。
笑い過ぎて筋肉痛。こういう女子会もいいもんだなぁ。三か月に一度くらいしか会えないけど、お互い元気な顔が見られるのっていいね。
千恵さん、たえちゃん、ありがとう。また会えるのを楽しみにしています。あ、それから餃子作ったら、ちゃんと報告します。