2. おかえり

 先週から始まった新企画「べラの日本語レッスン」
今週のキーセンテンスは「おかえり」。

先週おぼえた「ただいま」に対する答えとして
玄関に立ち、「おかえり」と出迎えられるようにする、
というのが、今週の学習目的である。

この学習で、べラはすばらしい習慣を身につけたのだった。
人の出入りの際、玄関で「お見送り」と「お出迎え」をするという。
なにげないことだが、この習慣のないスペインでは
十分、「ニッポン文化」を身につけてきた、といえよう。

先日、日本の友人が、うちにわたしを呼びに来たとき
「ええ~っ、お見送りしてくれるの!」
と、玄関に立っているべラを見つめて驚いていた。

「いってきます」と「いってらっしゃい」
「ただいま」と「おかえり」
これらは「対」でおぼえるわけだが、ときどき混乱して
「いってきます」「おかえり」
「ただいま」「いってらっしゃい」
などが起こる。

さらに今週は
「おさんぽ」と「お買いもの」のボキャブラリーを新たに加え
「おさんぽ」「いってきます」
「お買いもの」「いってきます」
の応用をきかせるレッスンをはじめた。

「おさんぽ?」
「いいえ、お買い物」
べラ、自転車を引き出しながら
「お買いもの、いってきます」
「はい、いってらっしゃい」
「いってきます!」

「またね~」
と、手をふりながら遠ざかっていくうしろ姿を見ながら
やるな、と思った。

(「べラの日本語レッスン・3」につづく)

 

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「2. おかえり」への2件のフィードバック

  1. スペインにはお見送りやお出迎えがないの?
    お客様がきた時や帰る時はどうするの?
    ちょっと、想像ができない・・・。

  2. お出迎えやお見送りは、お客さんに対して
    「玄関でお別れのあいさつのキスや抱擁をするとき」に
    結果として生まれる状態で、
    「お出迎え」「お見送り」という言葉(概念)は、ありません。

    わたしの日本人の友人によると
    「じゃね」とドアを出るとき、
    「はい、じゃね」とすぐに閉められることが多いスペイン。

    エレベーターを待つあいだ、
    世間ばなしをしながら、そのまま玄関に立ち続け
    友人がたしかにエレベーターに乗ったのを確認しつつ
    「じゃあ、またね」
    というのが「お見送り」の定義だそうです。

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