スペインへ到着して一週間。ようやく体も頭もスペイン時間に適応してきた。
7時間の時差。というのは大きい。日本が夜の12時の頃、スペインはまだ午後5時。だから夕方から眠くなってしまう。
スペイン到着からあっという間に一週間が過ぎ、わずか数日の間に
「ブレーカー落ち」「冷蔵庫の掃除」「セビジャーナス教室の打上げランチ&発表会」「期限を過ぎた電気代の支払い」「家の掃除・洗濯・荷物の片付け」「食料品の買い出し」「中華ランチ女子会」「オウムの世話・水浴び」「ライブ鑑賞」「夏のバーゲン」・・・
ものすごいノンストップぶり。2日連続で13時間も寝るはずだ。続く3日目は11時間。活動しているか寝ているか(笑)その中間はなし。動物のよう。
さて前置きが長くなったが、それに加えピアノに向かって「編曲&作曲」をしている。という話。
日本の猛暑でへとへとになり、マラガへ帰ったものだから快適なこと(笑)。朝夕なんて涼しい。乾燥してる。それだけで「働く」気になる。
普段ならできない知的労働も、いけそうだ。最近ではめっきり
「あのニッポンの暑さに比べたら!」というのが、私の口癖になっている。
さて、ピアノを弾いていると必ずやって来るオウム。それだけでなく、時々先にピアノ室へ飛んで行き、私を待っている(写真)。
「なんか一曲、弾いてあげよう」と軽い気持ちで弾き始め、気がつくとのめり込んで結局1時間くらい弾いているという。オウムのやつ、何気なく知能犯なのだ。
最近私は「1人で弾く楽しさ」を味わっている。「足りないものは何もない」。それが三年前の私と全く違うところ。
編曲や作曲を通して「自分の音楽」を見つけつつある。それが楽しくうれしい。だから毎日ピアノに向かってしまう。
1人で歌い、音を重ね、ハーモニーを生み出し、左手でリズムを刻む。ピアノはなんて総合的でコンプレートな楽器なんだろう。
ここまで来るのに三年かかった。でも無理してピアニストを続けなくてよかった、と思う。「自然にピアノを弾きたいと思うまでほかっておこう」と決めた三年前。
「やりたいことをする」「心が惹かれるままに」「自分の内なる声、情熱に従って生きる」。そう決めて25年がたつ。
遠回りでも、時間がかかっても、私はいつも「自分の道」を歩いている。転んだりよそ見したり。まちがえたりはしょっちゅうだけども。
でも。大切なのは「何度でも立ち上がること」「何度でも始めること」。
私は失敗の数も多い。が、何度でもどんな時でも立ち上がって来た。それが不思議なことに、私自身を照らす「星」になっている。