今期のテーマ「アンダルシアの白い村」の案内役として、猫が誕生しました。今回の作品群の主人公は、白い村に住む「羽の生えた猫・アラモール」。
私の趣味は「白い村めぐり」。で、これまでに訪れたアンダルシアの白い村々はざっと100以上。
白い村を歩いていると必ず見かける猫。突然ふらりと石畳の坂道や階段に現れる。こちらをじっと見ていたと思ったら、すっと背を向けて歩き出す。
「ついておいで」
と言わんばかりに。その光景が、鮮明なイメージとして私の中に焼き付けられ、長い間息づいていた。いつか形にしたいと思いながら。
「地中海猫アラモール」は、見えない羽が生えている。そしてさまざまに体の色を変える不思議な猫。
今日は「アラモール」生み出し中の作業現場を紹介します。「楽譜をキャンバスがわりに」描きまくっているところ(笑)。
自由にできる楽譜が何百枚もあると思うと、つい気が楽になって。高い紙だとできない豪遊。
何も考えずに腕を動かす。10枚、30枚、50枚・・・テーブルやイスに置き場がなくなり、いつも最後は床に。
広がった紙の間を、飛び越えて移動。もちろん描く間はずっと立ったまま。紙を床に置くためにしゃがんだり。なかなかの肉体労働。
こういう日はもちろん、オウムはシャワー室に閉じ込めてある。一瞬の情けが、取り返しのつかない事態を招くので(経験済み)。
ふと外を見ればクルーズ船が、ゆったりとマラガ港へ滑り込んで行く。船上にはライトが灯されエレガンスな雰囲気。
これから始まるであろう華やかなディナー&ナイトライフ。とは裏腹に、私は一人猫とたわむれる。
自由にできる楽譜が何百枚とある。そのことに大興奮しながら(笑)。
12月の名古屋の展示会では「地中海猫アラモール」と共に、地中海より上陸いたします。みなさんにお会いできるのを楽みにしています。
momoさんは凡人の私にはものすごく不思議です。
描くことが好きなのでしょうね。
先日ピアノの先生が「カンタービレって何か知ってる?」と。
歌うように演奏するのだそうです。なるほど。
私は歌うのがけっこう好きなので納得でした。
楽譜どおりに弾けても全然感動しないですよね。出だしは静かに、ここは盛り上げて・・とか考えながら弾くと素敵に聴こえる。
でも、そこまでの技術がまだーー!
そのとおり!技術とは上手に弾くためではなく「思いをより豊かに表現するため」にあります。いつか日本で「お楽しみ会(発表会)」やりたいですね。