南スペイン・アンダルシアの「白い村」に住む「AlamoR(アラモール)」は、羽の生えた猫。
「アラ(羽)とアモール(愛)」を授かった「アラモール」は、光を風を青い空を、七色の海を太陽を、夜を平穏をまとって色を変える。
白壁の家、ゆがんだ階段、小窓、踊る曲線の窓格子、お気に入りの椅子、テーブルの上にはワインボトルとグラス・・・
ゆったりと流れる時間をすみかとする、羽の生えた猫「アラモール」。アラモールが歩くと
パス(平穏)がウインクする。
エスペランサ(希望)が振り返る。
パシオン(情熱)がキッスを投げる。
白い村で不思議な色の猫を見かけたら、それはアラモール。「ついておいで」という合図。
「プエブロ・ブランコ(白い村)へようこそ」
今、扉は開かれた。あなたを白い村へ誘う(いざなう)案内人アラモール。きっとあなたは行くだろう。いつか。アンダルシアの白い村へ。
アラモールに見つめられた瞬間、あなたの心には「羽と愛」がうえつけられたのだから。
(「アラモール」作品集あとがきより)