絵の仲間であるクラスティーナと2人新年会。「海が見たい!」というリクエストでうちの前の海鮮食堂へ。冬でもテラス席。
焼きイワシやイカリングなどつまみながら、ビールで乾杯。話すのは「絵」のことばかり。
「今年は大きく制作スタイルを変える。まだ消化中で説明できないんだけど」
という私に、怒涛の勢いで
「ももは○○すべき!」「○○しなくちゃ」と本音のアドバイス。いつも親身になって耳に痛い事を言ってくれる。
「1/21までパリで行われるバスキアの展示会に行きたい」
「2月中旬までマドリッドで行われるゴッホの展示会に行きたい」
でも。行けない。ピアノレッスンがあるから。そういう時、クリスティーナはとんでもないことを言い出す。
「バスキアに行けない分、ちくしょうと思って絵を描いて、それを500ユーロで売ればいい」
「ゴッボに行けない分、怒って描く。こっちは300ユーロ。それだけあれば、レッスン休んで展示会に行けるんでしょ?」
何とか仕事の都合をつけて行く。という話でないところが興味深い。急にやる気が湧いてくる。
「よっし!描くぞ〜」「そうこなくっちゃ」
クリスティーナと話した後はいつも、モチベーションが100倍くらい上がっている。今すぐにでも、壁にキャンバス地を張り付けて描き出したい気分。
ひたすら我が道を行く私を、一瞬で思いがけない方向に目を向けさせるクリスティーナ。私の周りでは珍しく起爆剤的友人でもある。