今週マドリッドでは「ARCO(現代アートフェリア)」が行われている。その関連で市内には現代アート展があちこちに。
まずは「JUST MAD」会場へ行ってみることにした。入場料は15ユーロ。と私たちにはかなり高め。でも「ヨーロッパの現在のアート作品とレベル」をぜひこの目で見てみたかった。
絵、コラージュ、写真、オブジェ、何でもあり。いろいろなジャンルとスタイルを一度に見られるのは興味深い。
でも。半分以上は関係者だった。そういう日だったのかも。アーティストが刺激を受けに。という雰囲気ではない。
それに何というか「アートはビジネスなんだな」と感じられる空気に包まれていた。もちろん「値段」をつける以上「商品」ではあるのだろうが。
正直なところ奇抜ではあるが「これは何?」的な物が多く、私個人的にはまるで心を動かされなかった。
「これ見て、本当に感動するのかな?」
それが、正直な感想だった。私にとってアートは
「心を動かされるもの」
なので、まるで心をわしづかみされないまま会場を回りきってしまったことに、深いショックを受けた。
8割は「作者の思いやエネルギー」は感じられなかった。何も私が感じなかったからダメな作品というのではけしてない。
こちらが未熟で感じられなかった、ということだってある。ただ、私もアートに命をかけている人間なので、かなり驚いた。
着物にプリントされた作品があり、興味を引かれ近づいてみる(写真)。作品というより「商品」なのだが、その説明と言い、とにかく不思議な気持ちで会場を出た。
本当はあと5つ「現代アート展」を回るつもりだったのだが、急激に気持ちが冷めていく。どうしよう。
せっかくだから、あと1つは行ってみよう。もしかしたら「呆気」「愕然」「不思議」を感じるために、来ることが必要だったのかも。
それとも。まったく別のことを、私に見ろと教えてくれているのかな。わからない。ただ今、ひとり消化中。(明日に続く)