この滞在で思いがけず「行きつけの店」ができた。ハビ吉宅から徒歩3分。めちゃ庶民的な「ベルモット専門店」。おじさん2人のカウンターだけの店。
瓶からでなく「蛇口から注がれる」ところがポイント。おいしい〜。夏によく飲むベルモット。スペインでは「ベルモウー(ベルムー)」と発音。これで一杯2ユーロ。安っ。
「これいいよ。おススメ」
とお店のおじさんが差し出してくれたボトルがこちら(写真)レトロなラベルがいい感じ。なんと一本7ユーロ。安っ。
実は初日に一本買い、滞在中にハビ吉宅で飲んでいた。友達が来るたびに乾杯して。そして最終日、マラガへのお土産にもう一本。
今年マドリッドは暖冬で、街路樹が花盛り。日本の梅や桃、桜を思い出す。毎朝、ひなたぼっこしながら朝食をしたテラスともお別れ。荷物をまとめていると、一抹のさみしさが押し寄せる。
ハビ吉がフライトで出かけてしまったので、のんびり家の掃除と片付け。そして。私を迎えてくれた「BIENVENIDA(ようこそ)」の紙切れを、そっと取り出す。
私のベッドの上に乗っていたサプライズ&歓迎。こっそり取っておいたのは、ハビ吉へのサプライズ&お礼に変えるため。
BIENVENIDA 。それぞれの文字を活かして「絵」を描く。子供の時よくやったゲーム。私が大好きだった遊び。
どんな点や線からでも「絵」になる。その発見と楽しさに、小さい頃は時間を忘れて没頭した。って、今とあまり変わってないかも(笑)。
フライトで夜中の2時に帰ってくるハビ吉のベッドへ、描いたばかりの10枚の紙切れをそっと並べる。サプライズにはサプライズで。
毎朝ハンを押したように「朝食」を使ってくれたハビ吉、本当にありがとう。適当にだらだらっとテーブルに並べると
「コーヒー、ジュース、パンのバランスが悪い!向かい合った時に対照的に」
と、厳しくダメ出し。の上、やり直しさせられたことさえなんだか懐かしい(写真)
私のミニバケーションが終わる。マラガに着いたらその日から、さっそくレッスン開始。ノンストップの毎日が再び始まる。
それでも。マドリッドへ来る前と今では、何かが大きく変わっている。私の中で何かが生まれ、育っている。その不思議な「胎動」を感じながら、マラガ生活を再開したい。
((マドリッド滞在記」完)