【一日一作プロジェクト】ペイントTシャツで「ソルプレサの夜(サプライズの夜)」を作った。3ヶ月ぶりに再会したハビ吉とカルロス。まずはうちの前の海岸通りのカフェテリアへ。
「絶対バスには乗りたくない!」
と頑なに拒否する私に、ハビ吉は車で、カルロスは自転車で、セントロから来てくれたのだった。ありがとう。弟たちよ。
「カフェテリアって、どうやって利用するんだっけ」
なにせ3ヶ月ぶりの外食。いろいろ細かな規制や条件があったはず。基本的に営業は屋外のテラス席のみ。各テーブルは2メートル間隔。私たちが座ると、さっそくお兄さんがスプレー片手に現れた。
「テーブルを消毒しますね」
その間に、カルロスが携帯用消毒ジェルを取り出し、みんなで手洗い。再会してからまだ消毒しかしていないけど(笑)。
「ほぼ3ヶ月ぶりだよね〜」「何してた?どうだった?」
近況報告が止まらない。なにせ3ヶ月分。それもコロナ関連の話題が山のよう。思わず尋ねてしまう。
「周りにコロナウイルス に感染した人いた?」
「もちろん!親戚のお姉さん」「ももが知ってるファンのお母さん」「ええっ、うそ」
そんな身近に。聞けば、自宅で3週間かけて完治したとのこと。新聞やニュースではわからない現場の様子に、コロナウィルスはすぐそこにいるのを実感。
「海を見ながらコーヒーなんて優雅〜」「そろそろビールにしようか」「僕はジントニック」
ノンストップでおしゃべりしていたら、あっという間に日が暮れた。もちろん飲み物は飲み口などをよーく「ふきふき」する。なんでも「ふきふき」。するとお店のお兄さんが
「これから夕食タイムに入りますけど、焼きイワシでもいかがですか?」「焼きイワシ!!!食べたいっ」
2人の確認を取る前に叫んでいた。だって3ヶ月ぶり。最初の外食はやっぱ「焼きイワシ」でしょう。マラガっ子は。
「あ、僕たちも!」「3人前ですね」
炭火焼のいい香り。これぞマラガ。これぞ私たちの暮らし。1人前は5尾。3人ともぺろりと5分で平らげる。
「あんまり美味しくて!」「脂が乗ってうまいっ」「もう食べちゃった」
炭火焼きなら、ウィルスでも焼き焦げているであろう。さらに焼き魚、焼きイカ、ボケローネスのフライと、注文は止まらない。
「おいしいーーーーーっ」「あぁあ、なんてうまいんだ」「3ヶ月ぶり!お腹いっぱい食べよう。生きのびたお祝いに」
夕食する予定はなかったのに。まさかこんなサプライズが。食べて飲んでおしゃべりして。気がついたらもう夜の10時半。
「自転車でセントロまで帰らないと。8キロくらいか」「また明日から気をつけて生き抜いていこう!」
思いがけずコーヒーからお祝い会へ。顔を見ながら話すって大切だ。表情を見つめながら。すぐそばに体温を、声を感じながら。
「ソルプレサの夜(サプライズの夜)」
歓びのオーラ、エネルギーがぱーっと舞い飛ぶ。久しぶりのアドレナリン大放出。これでまた、自粛生活もがんばれそう。ハビ吉、カルロス、ありがとう!