【一日一作プロジェクト】バッグアート「魚鳥のバラード」を作った。10月に入りペイントをスタート。画材屋へキャンバス地を買いに行くと、仰天の出来事が。
「今のところ入荷する予定がありません」「えええっ⁉︎」
聞けば、製造元が生産をやめたとのこと。コロナの影響なのか、わからないが「これから大至急、別の業者を探します」って。呆然。
「別の画材屋へ行くか」
値ははるが、仕方ない。その話を、絵の仲間クリスティーナにすると、すぐさま電話がかかってきた。
「ロカ(クレイジー)!もっといい方法がある」
私たちは、思いついたものをどんどん形にするので「量」が必要。安くて使える素材に、いつも目を光らせている。
「アマゾンに、安くて使えるキャンバス地があるよ」
クリスティーナはもう数回、試したらしい。基本的に「インターネットで買い物はしない」ことを告げると
「ロカ!今時、そんな日本人がいるとは」
しばし言葉を失いつつも、画材情報を次々送りつけてくれた。
「あぁあ、こんなのほしいなぁ」
私の心を奪ったのは、ロール式のキャンバス地。105センチ巾×10メートル。これだけあれば、自由にカットして思う存分描ける。
「値段も画材屋の半分」
大興奮する私に、クリスティーナは静かに言い放った。
「その上、家まで運んでくれる。ももみたいに肩にかついで、バスを乗り換えて運ぶ人は、今はいない」
10年遅れている。らしい。結局、その場でクリスティーナがポチッとして、即購入。なんと2日で届いた。
「おぉお〜〜〜!!!早っ。楽っ」
他県へ用事で行くというクリスティーナは、10メートルのキャンバス地ロールを、車でうちまで届けてくれた。
「これで思う存分描けるよ、ロカ!帰ってきたら作品見せて」
クリスティーナは超せっかちなので、何でも速攻。即断。おかげで「何もせずに」キャンバス地を手にすることができた。
「汗一つ、かかずにポチッで、ゲットする」
今日の一句。そういう世界もあったのだ。まっさらなキャンバス地ロールは可能性。ここから何が生まれるんだろう。
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「魚鳥(さかなどり)のバラード」
メロディが
ふわっ、くるりんと闇に舞う。
それは魚鳥の恋心。
届かぬ思いはバラードになって
夜を渡る。