【一日一作プロジェクト】ワインボトルにペイントして「紡がれ花(つむがればな)」を作った。その足でカルメン宅へ。息子さんのアントニオも帰省中で、なんと
「ピアノを弾いてお出迎え」
してくれた。感激〜。いいなぁ、ピアノが弾けるって(←私はもうレスポンスが鈍って、指も耳もついていかない。5年のブランクは大きい)。まずはテラスで乾杯。
「フェリス・ナビダー!」
日差しを浴びながら、ベルモットをゆっくりと味わう。なんという贅沢なひと時。アンチョビなどつまみながら、しばし近況報告。
「今日は煮込み料理だよ」「白ワインで乾杯しよう」
エビとひよこ豆の煮込み、バカラオのピリ辛煮、レバーソテー、肉の煮込み。胃に優しい煮込み料理が、食欲を回復してくれる。
息子さんのアントニオは、小さい頃にピアノを習っていて、最近時間を見つけては練習中とのこと。サラサラと
「ショパンのワルツ」
など弾きこなして、うっとりした気分にさせてくれる。ソファにもたれて目を閉じる。音楽って、すごいなぁ。
「こんなに人を気持ちよくさせることができるんだ!」
ずっと弾いてばかりで、弾くことが仕事のようになってしまって、忘れていた。音楽のエネルギー。バイブレーション。こうして誰かに弾いてもらうのを聴くのって気持ちいい!
「自分の限界を越えてから、さらに1000回くらい弾いていた」
ので、最後は抜け殻のようになってピアノに向かっていた。このまま意識を失って倒れたら
「もう弾かなくていいんだ」
と思いながら。その日を待つように。アウトプットの連続で、まさに燃え尽きた。だからこそ、未練もなく音楽屋を卒業できた。周りの「もったいない」の言葉も、子守唄にしか聞こえなかった。
「よかったら、何かアドバイスしてもらえる?」
ほんの少しのつもりが、気がついたらレッスンになっていた(笑)。「こうすればよくなる」というのが見えるとつい。急に滑舌に。ワインの酔いも一気に覚める。
ピアノ教室の生徒だったカルメンが、いつのまにかプライベートの友達になり、その息子さんに今こうして、ミニレッスンをしている。人生は不思議だな。「縁」で紡がれていく。
「ご縁。それだけで、私の人生は彩られている」
人と人との間に存在する愛情や友情。思いやり。大切に思う気持ち。人間関係はシンプルだ。思いと言動が一致さえしていれば。
「紡がれ花(つむがればな)」
カルメン、アントニオ、すばらしい時間をムーチャス・グラシアス。そして「ピアノを生で聴かせてもらうすばらしさ」を、こうして思い出させてくれてありがとう!
来年は、私も何か弾けるようにしよう。まずは一曲から。友達が幸せな気分になるんなら、やらなくっちゃね!