この12月、スペイン中を「あっ」と言わせる、驚愕のニュースがかけめぐった。
ある家に「泥棒が入り、カメラを盗んだ」のであるが、
泥棒は、盗んだカメラに収められていた写真に激怒して
「警察に訴え出た」のである。
泥棒にとって、一番近寄りたくないのは警察。
その禁を破ってまで連絡を取るほど、そこに収められていた
「撮られていた数十枚の写真」は、想像を絶するものだった。
そこには子どもたちが数人、写真のモデルとして撮られていたが
そのすべては、生々しい子どもたちの「性的虐待の証拠映像」であった。
泥棒は、カメラを警察に渡し
「ここからは、あなた方の仕事である」
と、結んでいた。
この泥棒行為によって、初めてこの家の中で性的虐待が
長きに渡って行われていたことが明るみに出たのであるから
皮肉なものである。
もし、泥棒がこの家に入らなかったら・・・・
カメラを盗まなかったら・・・・
子どもたちの性的虐待は、人知れず続いていたかもしれない。
こうして見ると、泥棒がしたのは「盗み」ではなく、「家宅捜索」。
動かぬ証拠をつかんだのだから
今回ばかりは「泥棒」でなく、「子どもたちの命の恩人」と言うべきだろう。