3日ぶりに、きみどり家に
戻ったわたしたちは
豊橋の実家でのんびり。
実家に近づいて行く途中、
これでもかと「キャベツ畑」
が続くのと、どんな川にも
鳥たちが生息しているのが
驚きらしい。
「かわ・・・とり・・・きゃべつ」
という言葉をおぼえる。
2歳児の母の日記のようだが
ベラのことである。
さて、今日は風邪対策に
「ニンジン&りんごジュース」
をミキサーで作る。
母に買ってもらった服を
着て、ご機嫌~。
ジュースで乾杯した後は
「くつ下人形・ココちゃん」を
とみ子さんに披露。
後ろに積み上げられている
衣類はすべてベラの
XXXXLサイズ。
「たたんでも、大きい・・・」
と、母がぽつり。
日本人の「正座」を見るたびに
驚くベラ。伊賀・忍者屋敷でも
そうだったが、すごい速さで
正座をし、また立ち上がれる
日本人は、すごいらしい。
だから駅などで、和風の
トイレに会うと
「しゃがんだら、もう二度と
立ち上がれないでしょう」
と、哀しそうに言う。
さて、お隣に住む
ゆっちゃん&こう君と
ボールで遊び。
帰るとき、わたしたちに
向かって手を上げ
「シー・ユー(またね)!」
と、英語で挨拶。
すごいなぁ。
今度はぜひスペイン語で
「オラ!(こんにちは)」と
挨拶してみてね。
お昼寝の準備をする父。
「だいじょうぶです、だいじょうぶ」
と訴えるが、軽く無視され
毛布までかけられる。
「これは、いったい・・・」
ベラの左手のポーズは
スペインではそういう意味。
きみどり家・恒例のゲーム大会。
まずは「ビンゴ」から。
去年、このゲームをおぼえた
ベラは、数が呼ばれるたび
「あったー!」
「ない・・・」
と、ゲームに正しく反応。
その上、ぶっちぎりで優勝!
うれしそ~。
続いて、スペインすごろく
「パルチス」ゲーム。
家族・友人をも食べて進む
非情なゲーム、
のはずであったが、母が
「かわいそうだから・・・」と
わたしのコマを見逃したとたん
「ノーノー、だめですっ。」
とみ子さん、食べて!」
と、真剣にこづく。
「だって・・・」
「これは、ゲームです」
そのとき、母が力強く言った。
「そんな、自分の生んだ子を、
食べれんよー、ベラちゃん!」
「・・・・・・・・」
ベラはしばらく言葉を失っていたが、静かに
「『銀行強盗』にも行けないが、『すごろく』をするのも難しい家族だ・・・」
と、つぶやいた。
(「ニッポン再発見記・19」につづく」)