今日はランチに「パエジャ」を作る!と、べラシェフが決め、エプロン姿で登場。
アボガドのサラダ~べラ風も、作るらしい。このために、わざわざスペインから香辛料も持ってきたのだ。
「エプロン、曲がってない?べラちゃん」
スペインではいつもほったらかしにされているべラ。きみどり家では至れり尽くせり。
「僕、大切にされています」と、静かに満足している様子。そうであろう。現に、私の写真がまだ、一枚もないではないか。
「おいしそうだねぇ~」
出来立て、ほかほかのパエジャ。「いただきまーす!」「ありがとうね!」
この日の食後のおやつは、おまんじゅう。
「とみ子さん、何をしていますか?」
べラの頭に何やら貼り付けている母。
「おつとめ品だよ!」
「はい」
言われるがまま。されるがまま。「おつとめ品70円」。はたしてこれを訳していいものか。
いやいや、このままそっとしておこう。家族の円満はこうして「気づかぬこと」で、保たれていくのだから。
(4.につづく)