今日は、中津川のニチイケアセンターで「ファミリーコンサート」。去年の失態をバンカイすべく、一家団結。まずは、もも&ベラの演奏からスタート。(11月18日のことを書いています)
大きなベラに「ほぉーっ」という声がおばあちゃんたちの間から上がる。「こんにちは、お元気ですか?」「はいはい、元気すぎて困っとります」笑顔のすてきな岐阜のおばあちゃんたち。音楽に合わせて歌ったり、手拍子したり。
続いて、母のハーモニカ。本人は心配していたが、昨夜そして今日も道中、練習してきただけあり、見事な演奏(ベラいわく。昨夜はどうなることかと本気で心配していた)
日本の懐かしのメロディに、おばあちゃんたちが耳を澄ませて口ずさむ。つたない演奏に、温かな拍手をありがとうございました。そして今日のために、いろいろと準備をしてくださった、ニチイケアセンターのスタッフのみなさま、本当にありがとうございました。
写真はありませんが父の司会&ベロだしゲームも無事終了!よかったよかった。
一年ぶりに会う、とくばあちゃんは、顔色もよく食欲もあり、元気そのもの。私を初めて外国に連れて行ってくれたのが、とくばあちゃんでした。マレーシア、シンガポール、フランス、ドイツ、スイス、メキシコ・・・。そして、スペインにまで会いに来てくれたスーパーおばあちゃん!
ベラと私に「あんたら、仲良くしんさいよ」といつも声をかけてくれる。「成せばなる!成さねばならぬ何事も!」小さい頃、おばあちゃんにくりかえし覚えさせられた言葉だよ。「自分の城は、自分で守る!」も。何度も唱えて、生き抜いてきたよ。おばあちゃんの教えのとおり。
「長生きしてください!」と、べラが声をかけると「はいはい、ばあちゃんは100歳まで生きて、新聞に載るでよ!」と、すぐに返事が返ってきた。「誰もおばばちゃんのことを書いて、新聞に載せてくれんでよ。自力で載ることにした、ばあちゃん!」
元気なおばあちゃんの姿に安心したが
私たちを見送るため、ケアセンターの玄関に立って
ずっと手を振る小さな姿を見たとき、きゅっと胸が痛んだ。
「年老いた母を残していくのは、本当につらいんだよ」
と、母が言う。
私は数年前、おばあちゃんがスペインに会いに来てくれて
マドリッドの空港で、リュックを背負う小さな背中を
見送ったときのことを、思い出した。
私は、たぶん初めて泣いた。
おばあちゃんが吸い込まれていったゲートの外で
しばらく座って泣いていた。
そしてそれは、私がおばあちゃんの涙を
初めて見た日でも、ある。
今年もまた、おばあちゃんの元気な姿を
見られるといいな。
なんとかして、おばあちゃんを新聞に
載せてあげられないかなぁ。
(12.につづく)