『スペイン料理』、第2回目の今日は
スペインの田舎にある飲食店、『ベンタ』を紹介します。
要はレストランなんだけど、
「田舎」にぽつん、ってあるのがポイント。
家族経営のところも多く、メニューの数も少ない。
お店のデコレーションも、まったく洗練されておらず
盛り付けも、実に平凡。白い平皿に料理がど~ん!
が、何よりすばらしいベンタの魅力は「温かさ」や「素朴さ」。
一流レストランにはない「家族的な雰囲気」。
たとえメニューに書かれてても、素材が手に入らないと
「あぁ、今日はそれ、できないんだよねぇ」って。
お客さんもちゃんとわかっていて
「今日のおすすめは?」
って、軽くメニューを無視して注文。
この「おおらかさ」。
いいかげん、というなかれ。
この「あるものを食べる」という精神、メンタリティこそ
ベンタを、マラガ人にとってとっておきの場所、
「家庭料理」「土地の名物料理」「季節料理」が
アドリブで楽しめる場所にしているのだ。
ちなみに、基本的にベンタは
スペイン人が「週末のドライブ」がてら行くところなので、
平日は開いてないところが多いです。
さて、写真の料理は、ベンタでよく出されるメニューのひとつ。
チョリソー(スペイン特産のソーセージ)と、ぶた肉の塊に
目玉焼きとポテトがついてくる。
これで5ユーロでした。
隣のコップ酒みたいなのは、マラガ特産の甘口ワイン。
濃厚な、ほしぶどうの味がします。
かなり甘いので「食前酒」か、「デザート」がわりにおすすめ。
食事中はやっぱり、赤ワインかビールですね。
そして最後はやっぱり、カセーラ(手づくり)のデザートでしめ。
たかがプリンと言ったって、ぜんぶ手づくりなので
行くたびにちょっと味や形、器なんかがちがったりします。
でも、そこがいいんだよね。
「マニュアル化されていない」すばらしさ!
どこか一期一会を感じさせる、ベンタです。