ブレイキングニュース!
29日の夜、ハビー宅で夕食をしていたら、ついに恐れていた「マリアノ・ラホイに首相が決定!」のニュースが。二人して呆然となりました。
日本ではあまり知られていないと思いますが、スペインは昨年12月の総選挙で大きく票が割れ、それ以来「首相不在」が10か月に渡って続いていました。これまでの圧倒的勢力を保ってきたPP党の桁違いの汚職スキャンダルやサギまがいの行為、病院、教育、年金などのとんでもない予算カットにより問題が噴出。失業率は25%を越え、住宅ローンを払えない、就職できない若者がヨーロッパに出稼ぎに、と、とにかくデモがない日はないくらいの数年でした。
そんな折、彗星のように現れたポデモス党(党首はコンプルテンセ大学の教授・パブロ・イグレシアス)へ、国民の期待が寄せられ第三位の票数(議席数)を獲得。第二位である野党PSOE(社会労働党)も、ペドロ・サンチェス(彼も元大学教授)を党首に、これまでとは一転してPPを批判。ポデモス党と肩を並べて新しい政権確率か、と国民の期待が高まっているところでした。
詳しくは書くと一週間くらいかかるので先を進めますが、あまりのことにハビーも私もしばし食事を続けることできず、30分くらいショック状態。いつも温厚なハビーが「この国を出たい」とまでつぶやき、なんだか力が抜けてしまいました。ローンや社会保険料、国民年金も払えない国民がこれだけいて(私も含め)、汚職による辞職もなし。まるで何もなかったかのように拍手喝さいを受け、首相演説をするラホイ。
日本では話にも出ないと思いますが、PSOEのペドロ・サンチェスの昨夜の涙ながらの会見は、心を動かされた人も多かったと思います。本当に残念でなりません。次回に期待、という気も今は起らないほど。
スペイン語の文字は「情報操作されたインフォメーションはいらない!」「真実はどこに?(真実の報道を)」今日は怒りのメッセージ。
オウムもムッとした顔でカメラをにらむ。よし!でも、資料を踏みつけないでね。