『スペイン料理』企画、第10回目の今日は
「アセイトゥーナ」を紹介します。
「アセイトゥーナ」とは、「オリーブの実」のこと。
これがなくては、スペインの食卓は始まりません。
まぁ、言ってみれば日本の「漬物」ですかね。
さて、写真の解説をしましょう。
マラガは、われらがエル・パロ地区で毎週開かれる野菜市の
店先の様子です。
オリーブの実も、サイズ、色、味つけ・・・さまざまなものが
こうしてずらりと並びます。
ピクルス類も、おいしいですよ。ビールにぴったり!
100~200グラム単位で、いろいろ買って試すといいですね。
さて、オリーブの実には基本的に
「コン・ウエソ」と「シン・ウエソ」が、あります。
種入りか、種なしか、ということなんだけど、好みの問題。
どっちがいい、ということはありません。
「コンがあり、シンがなし」と、おぼえましょう。
アンダルシアの田舎を、電車やバスで走ると
乾いた大地に、どこまでもぽつん、ぽつんと
「同じ低木」が植えられているのを、見かけると思います。
それが、オリーブの木。
乾ききったアンダルシアの大地で、がまんづよく生き抜く
賢い老人のような、オリーブの木。
アンダルシアの詩人に、歌いつづけられてきた
哲学者のような、オリーブの木。
ふと、ガリシア・ロルカの詩を、紹介してみたくなりました。
グラナダ出身の詩人で、それはすばらしい詩をたくさん残しています。
彼の詩には、オリーブをはじめとするアンダルシアのモチーフが、
存分に散りばめられており、1編1編が宝もののよう。
残念ながら、スペインの市民戦争により
フランコ政権によって、38歳の若さで銃殺されました。
スペインの市民戦争、そしてガリシア・ロルカの人生については
あらためて、きちんと紹介したいと思います。