私の大好きな青緑色。それは地中海の色。これを私は「風羽音(ふわりん)グリーン」と、呼んでいる。作品にもよく登場(写真参考)。陽の光や雲によって毎日、色を変え、不思議なグラデーションを作り出す地中海。マラガに暮らしていると毎日、目にする色。いつのまにか、私の目と心を占める色になった。
ペイントだけでなく、気がついたら服も帽子もバッグもメガネも、みんなそう(笑)。一度、この色のマフラーを買った時に、財布を出した瞬間
「あっ、サイフも同じ色だ」
って、お店のお姉さん。言われて初めて気づいた(笑)。この年末年始に敦美お姉さんいただいたスカーフもなんと!この色(写真三枚目)。
「こういう色、好きだったよね」
って。さすが。敦美お姉さん、ありがとう!これからの季節、使わせてもらいますね。
青と緑の間にある色。それは「チューブにはない色」。だから、毎回作り出す。でも「色を混ぜる」のではない。「色を重ねて」作り出す。重ねる色や順番によって毎回、思いがけない色が「浮かび上がってくる」。そこに驚きや発見、喜びがある。
芸術とは、「プロセスの歓喜」なのだ。たった一人の「宴」。孤独の中で燃え上がる炎のような。編曲や作曲もしかり。このシンとした孤独や沈黙の中で、燃え盛る「生命のダンス」。
今期から、作品にこうした文章もつけていきたい。私にとって「画と文」は、いつも一体になっている。