春のピアノ発表会も無事、終了。やれやれ。しかし、息をつく暇もなく、試験に向けて全力投球!今月末から六月にかけて、マラガのコンセルバトリオ(音楽学校)では、学期末試験が続くのだ。
うちのピアノ教室には、何年と通ってくれる生徒さんたちが多い。だから、毎週会っていると、それが三年、五年・・・になると、実にいろいろな行事や出来事を分かち合うことになる。
たいてい「中学」「高校」「引越し」などを節目に、お別れとなるのだが、今回、紹介したいのはカーラちゃん(写真)。うちのピアノ教室に来た時は、5,6歳。まだ小さな女の子だった。
六年間という月日を一緒に過ごして、今や12歳。難しいコンセルバトリオの曲も、すらすらと弾けるようになった。でも、楽譜を読むのは超苦手。で、新しい課題曲が与えられるたび、音符とシャープ&フラットの確認に飛んでくる。
それでも、クラシックばかり弾かされることに「うんざり」気味。で、実は今、音楽学校の先生に内緒で、映画「ラ・ラ・ランド」の曲を、二人でこっそり練習している。
おおらかで、素直で、のびのびしていて。子供らしい子供。好きなことには力が出るが、興味のないことには見向きもしない(笑)。恐れがないので、何でも正直に答える。競争心がまるでない。勝ち負けにまったく興味がなく、みんなで楽しければいいじゃん!と、思っている。そんな彼女を見ていると、時々自分の小さい時を思い出す。だから、叱りにくい(笑)。自分を見ているようで。
この六月の学期末試験が終わったら、カーラちゃんはコンセルバトリオをやめる。一年前から迷って考えて、決めたことだった。その理由は
「弾きたい曲を、弾きたい!音楽はクラシックばかりじゃない」
そうだよね。その気持ちはとてもよくわかる。こういう私も、そうしてクラシックばかりのピアノから、足を洗ってしまったのだから。。シューマンやバッハを弾いている時と、ラ・ラ・ランドの時とでは、目の輝きがちがう。
弾けるようになる速度だって、五倍くらい速い!
「コンセルバトリオには行かないけど、ここには来てもいいよね?」
カーラちゃんが、ぽつりとつぶやく。六年間も毎週、こうして共に時間を過ごしてきて、急に会えなくなったら私の方が泣いてしまいそうだ。
「11月の秋の発表会で、ラ・ラ・ランドの曲、弾こうか!」
「あぁあー、弾きたいっ」
私には、子供がいない。でも、子供たちと毎週、毎日こうして会い、互いに人生を積み重ねている。私には音楽を通して、「分かち合う歓び」が与えられたのだ、と思う。
写真は、日本からのお土産シールを前に、大喜びするカーラちゃん。手前の国旗は、毎週レッスンの休憩時間に、国旗をおぼえる遊びをしているから。おかげで私まで、国旗に強くなりました。
ももさん、おはようございます。今、小学生を送り出してきたところです。ももさん、今回のお話しは、すっごーくよくわかります!!カーラちゃんとの様子、「あるある」と相槌を打ちながら拝見しました。今度お会いしたときは、ゆーっくりお話ししたいです!!