わたしたちのレパートリーは200曲以上ありますが
毎年「これを中心に弾いていこう!」という
『今シーズン曲』を、30~40曲くらい決めます。
これに、定番の曲10~15曲をプラス。
だいたい40分のステージでも、
せいぜい10曲くらいしか弾けないので、
曲数としては、それほど多くありません。
なので、200曲すべてを、常時演奏できるように
スタンバイはしているわけではないのです。
それに、たいてい演奏先から
「スタンダードを中心にお願いします」とか
「無国籍のチルアウト音楽で」とか
注文がかかるので、演奏先と演奏頻度にあわせて
プログラムを準備することになります。
さて、2012年の『今シーズン曲』は
10月からYoutubeにアップした13曲、
プラス30~40曲で、構成されています。
どうやって、『今シーズン曲』を決めるのかというと、
ひとことで言うと
『今の自分と波動のあっているもの』。
言葉をかえれば、
『今の自分が強く魅かれているもの』
ということに、なります。
だから、たとえよく弾ける曲でも
「弾きたくないな」
と、思うと1年、2年、まったく弾かなかったりします。
また、同じ曲を別のアレンジにしたい場合
「今までの弾き方を忘れるために」
2、3年、弾かなかったりします。
こういう、わがままが許されるのも、
演奏先から「好きなの弾いていいよ!」
と、言っていただけるからで、とても感謝しています。
そして、バイオリンのベラが公私のパートナーであることも
大きいと思います。
さて、ではなぜ
『今の自分の波動とあっているもの』を弾くのが、大切なのか。
それは、ひとことで言うなら
体と心が、その何ヶ月というあいだ
「熱をもったような状態」に保たれるからです。
演奏するたびに、その曲、リズム、ハーモニー、編曲に
まず自分が感動して、「花開くような感じ」になる。
だから、毎日でも、毎週でも、8ヶ月という長丁場でも
弾いていける。
「エモーション」が、音楽屋の「ガソリン」なのです。
「感動」に突き動かされて、
わたしたちは、今日も楽器に向かう。
あの、「官能の世界」に引きこまれるようにして。
だから、逆に今の自分と『波動があってない曲』を弾くのは
骨が折れる。もちろんできますが
「自分が熱くなっていないので」
演奏中も、冷静です(笑)。
演奏しながら、自分が冷静だと、気持ちわるい。
居心地がわるい。
誰より、まず自分が感動しているから、弾く。
自分が感動していなくて
どうやって、人を感動させられるんだろう、と
思ってしまって。
さて、2013年の『今シーズン曲』は、
来年1月から、演奏シーズンの始まる4月まで
3~4ヶ月集中して、作ります。
弾いてみたい、やってみたいアレンジがいろいろあるので
1日8時間の「カンヅメ」も、それなりに楽しいです。