まったく時系列がめちゃくちゃ。で恐縮なのですが「油絵を提出後のランチ」の話。少し話を戻すと、油絵教室の展示会のための作品を、提出期限前夜に徹夜覚悟で描いている。最中に、ハビ吉からメッセージが。
「夕食しない?」
それはたまらない誘惑であったが
「外出可能。いつ眠れるかも不明」
と返信し、描き続けていた。
「もう描き終わった?おいしいメキシコ料理でもどう?」
更に誘惑的な二回目のメッセージに、送り返したリアルタイム写真がこちら(写真三枚目)。ノーメイクですみません。
ビール片手に休憩中。写真四枚目が完成した油絵の図。なので、いかに前日でまだ描きこめていないか、わかるというもの。まったく。あの時は家の中も、完全に走って移動。だった。
それで思い出したが、大学の「卒論事件」。あの時も、家の中を小走りで移動だった。どうやっても間に合わず、半徹夜を三日。食事と風呂の時間を削って仕上げたのだった。
で、話を戻そう。無事、油絵を提出後、ハビーとランチへ。
「もう、ふらふら。昨夜からほとんど食べてない」
「朝食は?」
「そんな暇ないって。絵の具が乾くのを待って描きこんでたんだから!」「・・・・」
ハビ吉はメニューを閉じ、静かに注文した。
「ガスパチョと、アホ・ブランコ。そしてポーラ・アンテケラーナ」
それは、泣く子も黙るマラガ名物三皿 !(写真一枚目)
「胃にやさしく、消化によく、栄養も満点だよ」
「・・・・・」
こういう人を奥さんにしたい。と思う。私が思ってどうする。料理はどれも半液体、およびドロドロクリーム状なので、そりゃ胃に優しかろう。それも、食材はすべて野菜。
「あぁあ~、おいしい!お腹空いたっ」
ハビ吉は静かにうなづきながら、私の腕をひょいと取った。
「ここに、絵の具がついてるよ」
「あ、シャワーまだ浴びてないから」
爪の中まで絵の具をいっぱいにして、こんな私に耐えてくれる人は、なかなかいないだろうな、と思った。