昨日の続き。せっかく実家のある豊橋に里帰り。したので、近場で行ける「親子旅行」を計画することにした。とはいえ、暑いので無理のない一泊二日。で、お値打ちプラン。
「龍潭寺へ行こうか。今、井伊直虎でにぎわってるかな」
そう父に言われても、最初は正直まったくピンとこず
「へっ?井伊・・・何虎?それ、誰だっけ」
悲しいかな。日本の歴史は完全に、記憶の外。メモリーの容量が限られているので、その大半はスペインに渡ってからのものに、すっかり塗り替えられている。
「今夜の大河ドラマ、一緒に見る?」
父の誘いでテレビの前に陣取り、さっそく予習。見ました。なるほど~。これが井伊直虎。ほほー。現在の浜名湖辺りが舞台になっているので、うちから車で40分。さすがに親近感がわく。
「せっかくだから、竜ヶ岩洞や方広寺に寄って、浜名湖に一泊しようか」
「いいねー!決まり」
で、さっそく出発。平日だったせいか、龍潭寺は思ったほど混んでおらず、独特の静寂に包まれていた(写真一~九枚目)。すばらしい!確かに暑くてじとじとはしているが、観光気分でテンションが上がるので全く気にならない。
境内にはアジサイや蓮の花が咲き乱れ、心が洗われるような清々しさ。
特に蓮の美しさに、改めて感動。しばらく見惚れていた。その色、形、姿。神秘の力を宿す凛としたたたずまい。私の大好きな緑と桃色。その二つがこれ以上ない美しさで、存在している。
それにしても見回す限り、緑、緑、緑。日本はなんと「緑」に囲まれた国なのだろう。森や林、大樹や雑木、田んぼ、庭など、どこを見ても視界のふちに緑がある。
マラガから来ると、これは信じられない光景なのだ。大樹と言ったら、ヤシかオリーブ、ユーカリと決まっている。「うっそう」「森林浴」という言葉は、マラガには存在しない。
お昼時で、気温は三十度以上あるだろう。なのに「涼」を感じさせる。これが、日本の文化なのだろう。不思議な静寂感、清涼感、奥ゆかしさ。そこに身を置くだけで、体感温度は確実に二、三度すっと下がる。気がする。
渡り廊下を歩きながら、建物を一回りできるのがいい。最後は縁側に腰かけ、ぼーっと庭園を眺める。しばしの沈黙。身と心を緩めたとたん、耳に飛び込んでくる蝉の合唱。
そう、マラガには蝉もいない。日本との比較において。それくらい、木の生い茂った別荘地帯や田舎でしかお目にかかれない。だから「蝉しぐれ」という言葉も、ない。日本では、蝉の声は「降る」のだ。天から落ちてくる。しばらく目を閉じて、その真夏のシャワーに体と心をあずけていた。
いつのまにか、マラガから来た外国人観光客のような視点になっている。比べる対象があるというのは、おもしろい。その比較において、それぞれの性質がより明確になる。
さて「龍潭寺」を後にして、本日二つ目のスポット「竜ヶ岩洞」へ向かう(十~十七枚目)。車で約20分。まずは洞窟の入り口で記念撮影(笑)思い切ってコウモリになっちゃいましょう(十枚目)。
約30分の洞窟めぐり。入ったとたん
「うわっ、涼し~」
これだけでも、来たかいがあったというもの。見どころはいろいろありますが、やはりメインは洞窟の中にある「滝」でありましょう。よろよろと歩いていると、前方から水の流れる音が・・・
「おおーっ、これは!」
まさしく、滝。天から落ちてくる滝の周りに、作られた階段で下りていく(十四、十五枚目)。濡れながら、ってのがまたいい。
「これから、方広寺だよね」
「ここから車で20分くらいかな」
地図を見ながら、確認。竜ヶ岩洞の後に「方広寺」へ寄る予定にしていたので、洞窟チケット販売所で「竜ヶ岩洞と方広寺」の共通入場券を購入。割安でとてもおススメです。
「方広寺って、どんなとこかなぁ」
「三十分くらいで回れるよねぇ」
もちろん甘い。のであった。この後、ものすごい急な坂道を「はあはあ」言いながら20分以上かけてのぼり、一リットルくらい汗をかくことになろうとは。もちろん想像もしていなかった。から、できたんだろうけど。
(明日に続く)
おお~、蓮はまったくmomoさん色ですね。
ものすごい急な坂道はあはあ、で思い出しましたが、千葉県の鋸(のこぎり)山という所に実は日本最大の仏像があるんです。
昔、夏の暑い日にうっかりそこに行ってしまったことがあって・・・
仏像に到達するまでの道がほぼ全部”階段”なんです。
ペットボトルも用意していなくて・・・
上から救急隊員に担架で運ばれてくる熱中症と思われる人とすれ違ったり・・・
帰りの下り階段では足が痙攣したり、と過酷でした。
(と、余談が長くてすみません)
うっそうとした森林、マラガとは全然違う雰囲気ですよね~
マラガに蝉っていなかったんですか!(そうか・・6月までしかいなかったから気付きませんでした)
外国人観光客みたいになっちゃうの、分かります。
貴重な情報をありがとうございました。
千葉ののこぎり山には、完全装備で出かけましょう。
日本はまだ自販機があるからいいですが
マラガにはいっさい「自販機およびコンビニ」がないので
みんな必ずミネラルウオーターを持っています。
あ、その代わりに「バル」があるんだ(笑)今気づいた。
で、ビールなんだ。
鋸山には自販機なかったので、是非そうしてください。
NZにも自販機ないので、自前の水ペットボトルですね。
水のペットボトルも$3.9するので、忘れても買わずに家まで我慢できるものならします(笑)
マラガは、そうですね、ビールですね。お酒飲めない人にはキツいな~
水のペットボトルがそんなに高いんですか!
おぉお、それは我慢したくなりますね。
日本より安いものはあるんですか?
日本より安いものねぇ・・・キーウィかな!(季節になると)
あとリンゴもたまに安売りになります。1個10円くらい。
あとは・・・1kgのお徳用チーズ(普段使いの、笑)が9ドルとか、羊肉や牛肉も1kg11ドルくらい。牧畜の国ですね。
ジュース類、紙類、魚介は高いです。
外食がとにかく高いと思います。自炊自炊(笑)
あ!水のボトル、重いのさえ気にしなければ1.5Lのがスーパーでは1ドル以下で買える時も。
なるほど!お国違えば、ですね。
マラガは基本的に何でも安いですが
私たちがよく買うヨーグルトは
「4つで1ユーロ」です。
日本は1個100円くらいで、高級品に見えました(笑)