昨日の続き。「マドリッドでアート三昧!」。二日目は、ずっと行きたくてこれまで機会に恵まれなかった
「ティッセン美術館に、一日入りびたる!」
朝起きると、やはりハビ吉の姿はなし。お仕事なのだ。
「今夜くらいは、食事を作って待っていよう」
と思う。制服姿で帰って来るハビ吉は疲れ切っていて、いつもの饒舌がうそのように黙りこくっている。昨夜など、話しかけたら眠っていた。
かわいそうに。で、美術館を夕方には切り上げ、スーパーへ買い出しに寄ることにした。
美術館は夕方から行くと割引、とか安く入る方法がそれぞれ、いろいろあるらしい。が
「一日中、心おきなく美術館につかっていたい!」
ので、今回は正規料金で入場。
それが、まぁ!入ってびっくり。空いてる~。どこも見放題。ピカソ、ダリ、シャガール、ミロ、カンディンスキー、ゴッホ、ゴーギャン・・・。その作品の前に、誰もいない。
信じられない。どれだけ見ていてもいい。ベンチに座って、また近寄って。写真まで撮って。あぁあ、至福の時(二枚目)。お客さんの八割は外国人。私もだけど。スペイン人はどこに?
一番、気に入ったのがこちら!(写真一枚目)。迫力ある大画の組み合わせ。横から上から迫って来る。こういう配置だと、壁画&天井画を思わせる。ああ、描いてみたい。かなり感激して、しばしこの部屋でぼーっとしていた。しかし誰も来ないなぁ。貸し切り?
すっかり満足して、美術館を出る。暑っ。外はたぶん40度近い。バスを待っていると、意識が朦朧としてくる。それでも、全身感激に包まれているので、これくらいの暑さはへっちゃら。私の情熱の方が熱い(笑)。
さて、スーパーに寄り、食料品を買って帰宅。できあいのお寿司のパックがあったので購入。
「そうだ、アート三昧するって決めたんだから、家の中でも!」
しばらく考えた末、仕事から帰って来るハビ吉に
「アートのプレゼントをしよう!」
で、辺りを見回すと、紙が数枚ある。
「ランチョンマット画を描いちゃおう」
で、ついでにろうそくにもペイント。一回きりの使い捨てアート。でも、一期一会って、思えばそういうことだ(十七~十九枚)。
ハビ吉が帰って来たので、さっそくテーブルセッティング。
「今日のディナーのためにペイントしてみた。私からの気持ち」
「えー、でも敷いたら、汚れちゃうよ」
「いいよ、使い捨てだもん」
「えっ・・・一回きり?すごい贅沢だね」
アートは、行動。アートはエモーションの分かち合い。
「アートは今、ここに私たちと共にある!」
それを、今年は実践しよう。いつでも、どこでも、誰とでも。
「明日の予定は?」
「明日もまた美術館」
「よく飽きないね」
テーブルを片付け、お皿を洗いながら
「明日はクスクスでも作るか」
と、ぼんやり思った。
(明日に続く)
すてられませんよーーーー ステキ!!!!! コップにも描いてありますが、これも落としちゃったのですか?
はっはっは。すべて一回きりです。
とはいえ、コースターは汚れなかったので翌日も使用。
「作品」と思うと「もったいない」。
でも「エモーションの分かち合い」の「ツール(道具)」と思えば
「一回きりでも価値ある!」と思えます。
速報。たった今このブログを見てくれたスペイン人の友人Jさんより
「一枚目の作品はロベルト・マッタ?」
とのコメントをいただきました。
さすが建築家。アーティスト。一発で見抜きましたね(笑)。
あえて情報をあまり載せないのは
先入観なしに思いがけず出会って
自由に感じてほしいからです。
あまりに見事に当ててくれたので、そのことをコメントしたくなり、作者名を明かすことにしました。
ロベルト・マッタ。チリ人の画家です。お見事!