スペインには「夏時間」「冬時間」なるものがあります。一年のある日、ある瞬間を境に
「時計を一時間遅らせる、または早める」
という作業を、必ずしなくてはなりません。
今年も十月の最後の日曜日に、「冬時間」に突入しました。これにより、日本との時差も「七時間」から「八時間」へ。このシステム導入にはいろいろ理由がつけられていますが
「ある日を境に、日の入りが一時間早くなる」
というのは、とても嫌な感じ。
なにより、一日が早く終わってしまう感が強くなる。マラガの贈り物である
「仕事が終わってもまだ明るく、海岸通りを散歩しながらビールを飲む」
という聖なる時間はどこに?
仕事が終わるとすでに薄暗いか、真っ暗。この悲しさ。たとえ就業時間は同じでも、夏時間の間は
「夜の八時半から十時頃まで明るい」
ので、一日の終わりに
「ほっとする瞬間」
が、届けられる。空と海を染める夕暮れに心を洗われながら、一日の終わりをじんわり味わうという。
それが、冬時間に突入したものだから、まぁレッスンが終わると真っ暗。いきなりナイトタイム。それでも日本より二時間は日の出&日の入りが遅いので、文句は言えないか。
そういえば、アイフォーン。
「いったいどうやって、時間を直したらいいの?」
と、友人に尋ねると
「自分で勝手に直すから、心配しなくていいよ」
「はあっ?」
「一時間、自分で時間を遅らせるんだよ」
「うそ・・・」
はたして。冬時間開始の翌朝、アイフォーンをさっそく見てみると・・・。ほんとだ。信じられない。自分で一時間マイナスして動いている。
「なんと私が寝ている間に・・・」
アイフォーン。恐るべし。