マラガ到着2日目は、家の大掃除から。たった3週間とはいえ、あちこちに蜘蛛の巣が(驚)体がまだ日本時計になっているので、朝の4時頃から目が覚めてしまう。
問題は、夕方6時には眠くなってしまうこと。スペインの日の入りは遅く、夜の9時過ぎまで明るい。そう、ちょうどこれから
「友人達と夕食に!」
という時間帯に、めまいがするくらい眠い。その中を、今日も出かけて行く(笑)マラガ到着2日目の夜は、絵の仲間クリスティーナと夕食。
「海岸通りのチリンギート(魚介類レストラン)へ行こう!」「いつもの店で8時半ね」
私たちの行きつけの店で待ち合わせ。実は約束の時間より30分早くテーブルへ。なんというか
「海を眺めながら一人ビール」
したくて。体と心をマラガに戻すために(笑)まだ体の芯が揺れている感じ。とはいえクリスティーナと話していると、急速にスペイン語モードに切り替わってくる。
「日本で何してた?何か発見あった?」「何を描いてた?何を作ってた?」
質問攻め。で、眠気も吹っ飛ぶ。ビールで乾杯しながら、まずは熱々の焼きイワシ。これぞマラガ!
「夏休みを北スペインで過ごすことにしたよ」「誰と?」
「一人で。町を歩いて海を見て。好きな時間に絵を描いて」
海の大好きなクリスティーナは、時間ができると海のある町へふらりと行ってしまう。たった一人で。自分へのご褒美として。
私たちはよく一人で行動する。誰にも相談せず、決めて、行動に移す。創作的インスピレーションや刺激、発見や感動の多くは
「一人でいる時に起こる」
のだ。アーティストにとって、孤独は必要。少なくとも私にとっては「ゆりかご」。毎日の中に絶対的な孤独が存在する。「孤独が私のアトリエ」と言ってもいい。
「これ、お土産。日本の墨」「おぉお、ロカ(クレイジー)覚えていてくれたんだ」
たとえロカ(クレイジー)と呼ばれようとも(笑)クリスティーナが欲しがっていた墨を日本からどうしても届けたかった。アーティストにとって、画材は可能性。
「たくさん遊んでね」「いい紙を見つけたんだ!またうちに寄って」
二人で海岸通りをそぞろ歩き。アイス屋に寄り、家に帰ったら夜中の12時。日本では超遅い時間帯でもここはマラガ。表ではまだ小中学生の子供たちが大騒ぎしている。
さて。今年の8月は何をしよう。