【フェリアレポート・4】セントロを歩いていたらフラメンコライブに遭遇。それもブレリア。オーレ!場所はカフェテリア「El Jardín (エル・ハルディン)」。
実はこのカフェテリア、ピアニスト時代に何度も演奏した場所。ここのピアノ(赤い衣装の女性の後ろ)何十回と弾いたなぁ。懐かしい〜。
「もも、覚えてる?あのピアノ」
ダビーに肩をつかまれて、不思議な気持ちになる。まだ、四年前のことなのだ。私がピアニストだったのは。なんて遠くに感じるのだろう。
「もう、10年くらい昔に感じる・・・」
ふいにダビーが「えっ、そんなに?」という顔をして黙った。ピアニストだったこと自体が、夢のよう。というか、現実感がない。
4年前。私の人生があまりに突然、変わってしまったせいで。わずか3ヶ月の間に、パートナーを亡くし、母を亡くし、ピアニストをやめ・・・
自分の「人生の大黒柱三本」を、一瞬で失った。そのショックで、たぶん私は決意した。やはり一瞬で。
「新しい自分に飛び込もう!」
と。二度と立ち止まらない。自分の思いに従って即行動。今に生き、進化し続ける。アートの世界へ!私は全くの素人で、勉強もなく飛び込んだ。
その出発点を、私は忘れない。ももアートは、4年前の9月のあの日
「私自身の絶望と希望」
から生まれた。涙を吸って芽を出し、今ようやく小さな木になりつつある。だから、私のアートは美しさや正確さ、緻密さや繊細さとは何の関係もない。
生きる力!燃え上がる生命の舞!
それがももアート。カフェテリアのピアノを見て、そんな事を思い出した。