20年間続けたピアノ教室の「終了」を告げた夜。いきなり凄まじい音と明るさで目が覚めた。ベッドから飛び起きると、真昼のような明るさ。
それが「稲妻」だとわかるのに数秒かかった。次から次へと連続する稲妻で、外全体が昼間のように明るくなってしまっている(写真)。
あわてて全ての窓を閉め、呆然と外を見つめていた。強風で窓がバンバン鳴っている。時計を見れば4時近く。オウムは怖がって「ひゅ〜ふいーっ」と声を上げている。
「すごい。稲妻の連続・・・」
初めて見る自然現象に、呆然と突っ立っていた。3ヶ月近く、これといった雨も降らず好天続きだったマラガ。それが一転。なんという急展開。
こんな凄まじい嵐は今年初めて。翌日。新聞の情報によるとなんと!わずか2、3時間あまりの間に
「2000近い稲妻が発生!」
どうりで。朝から私のアイフォーンはメッセージの着信音が鳴りっぱなし。「すごい嵐だったよねー」だけで30件以上。その中に、父のメッセージがあった。
「ブログ読みました。20年間、本当にお疲れ様でした」
昨夜の嵐は、私自身の心のようでもあった。大地がひっくり返るほどの大音響。夜が昼になってしまったかのような、カタストロフ的光景。
嵐の後には、平穏が。まるで何事もなかったように、今朝のマラガは穏やかな空と海に守られている。
「あの嵐が、これまでの私をかっさらっていった」
憑き物が落ちたように、すっきりしていた。昨夜の嵐にけじめをつけてもらった。そんな気がする。もう振り返ることはない。今日から始める
「毎日アートする暮らし」
今手にしているものを、大切にしよう。