【一日一作プロジェクト】ブローチアート「ルナ・ロサの涙」を作った。「思いついた時が、やる時」。で、今日もいきなり始めてしまった。
「20年間分のネガの整理」
重い。すごい重さ。両手で抱えどさっとテーブルに置く。しばし呆然。完全なる山(汗)。たぶんふつうは
「時系列、出来事ごと、ジャンル別などで、ざっくりと仕分けされている」
のではなかろうか。なのに、私のネガたちは
「20年間分が、一つの大袋に無造作に突っ込まれて」
いた。ので、もう、ただの山。何が何だか。どこから始めていいのやら。光に透かして、眺めてみると・・・
「おお〜、ピアニスト時代の!」「ハンガリー旅行だ」「ベラがいっぱいー」「日本帰国の時のだ」「お父さんお母さん〜」
最初は喜んで、あれこれ見ていた。が、
「トルコ旅行」「モロッコ旅行」「ミュージシャン時代」「ピアノ教室」「春の発表会」「秋の発表会」「バルセロナ滞在」「ウルグアイ旅行」「チュニジア旅行」・・・
友達だって、次から次へと。景色や料理なんて、もう何百枚。さすがに「まずい」と、我に返る。今回のネガ整理の目的を、もう一度思い出してみる。
「ネガの量を1割にする!」
そうだ。これ全てペイント用「スペース作り」のため。思い出に浸っている場合ではない。かなりの覚悟で捨てていかねば。だいたい20年以上もこうして
「一度も見る事なく袋に詰め込まれて」
いたのだ。はたしてこれから先「使う」ことなど、あるのだろうか。コロナパンデミックで、内から完全リセットされた
「新たな私」
は、すぐさま「ノー」という返事を出した。だったら。作業の仕方はまるで変わってくる。
「絶対ほしいもの」
だけを取り出し、あと残りは全て処分。だろう。方針が決定し、光に透かしネガをチェック。捨てるか保管するか。大別作業が始まった。
「ぷぷぷーーーっ、ひゅー、ぐわぁ」
呼んでもいないのに、オウムが参加してくる。なんなん。遊びじゃないよ。どうせ捨てるのだと思うと、食いちぎられても平常心(笑)ネガ整理はまだまだ続く。
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「ルナ・ロサ(ピンクの月)の涙」
ルナ・ロサは泣く。今夜もまた。
地中海に落ちて、涙は姿を変える。音や夢、歌や花。鳥の声や投げキッスに。
ルナ・ロサは、知らなかった。痛みこそが、誕生の源泉だと。
絶望の涙から、あの虹色の「始まり」は生まれてくるのだと。
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そんな物語が、ふと浮かんだ。私はよく作品をいろいろな角度から眺める(写真)逆さまにしても、楽しめるのがももアート。ってか
「これで正しい」
方向なんて、ないんだよね。どこから見てもよし。それぞれの表情、魅力がある。アートって、人生って、人間って、そういうこと。
8月からいよいよペイント再開。日本に行けない分、フェリアで踊れない分、エネルギーをペイントに注ごう。4ヶ月ぶりに、絵の具を買いに行かなくっちゃ。