【一日一作プロジェクト】ブローチアート「虹花星(にじばなぼし)」を作った。昨日の続き。古城跡ヒブラルファロに特設されたコンサート会場へ。石畳をどんどん下って行くと
「おお〜っ、城壁に囲まれた会場が!」
すばらしいロケーション。むき出しの石垣がそのままステージ。余計な飾りつけをしないのがスペイン。ありのままが一番美しい。
ソーシャルディスタンスを守ってバラバラに置かれたイス。ものすごい贅沢感。城壁を眺めながら、生い茂る木々、鳥の声、夕暮れを開演までじっくりと楽しむ。
夜10時。いよいよコンサートがスタート。ドボルザークにモーツァルト。緩急のあるすばらしいプログラム。
「バーバーのアダージオ」には、心をつかまれた。そして。ベラと練習していた時のことを思い出した。たとえ2ページだけとはいえ、バイオリンとピアノだけで弾かねばならず
「複数の音をかけ合わせて重厚にしていく」
のは、編曲しながらとても大変だった。弦楽器だからこそあの
「果てしなく長い一音に魂を入れ込んで」
いくことができる。ピアノではペダルで音を伸ばすしかない。あの魂を震わせる「バーバーのアダージオ」を表現するのは、弦楽器だからこそ。
緩急あるプログラムで、たっぷり楽しんだ1時間。大満足。大拍手。音楽家達がステージから去ると、古城に夜がおりてきた。一気に。町とは違う闇の深さ、重さ。
「よかったねーーーーっ」「でも、プログラムはほしいよね」
女友達としばし感想会。紙のプログラムはないので、演奏曲や音楽家の情報はインターネットで調べなくてはならない。コロナパンデミックは、こんな当たり前の習慣さえも変えてしまった。
夕暮れの古城コンサート。いつも感動を分かち合ってくれるカルメン、メルチ、ありがとう。一人ではコンサートがあることさえ気づけなかった。そしてチケットの手配まで。
これで、予定されていたイベントは全て終了。なんだかさびしい。いや、その分「作って」「描いて」「泳いで」。今年は自力で夏を盛り上げよう。