母の日&命の樹・愛の庭

【一日一作プロジェクト】5/9は母の日(日本)。私を産み育ててくれた母、そしてこの世の全てのお母さんへ。感謝の気持ちを込めて「命の樹、愛の庭」を贈りたい。

「母の歳に近づいて、初めてわかる母の気持ち」

がある。今、53歳になって、自分自身の体力が明らかに下降線をたどり、目の前に広がる「60代」という景色を1人眺める時、ふいに母が思い浮かぶ。

「あの時、母はこうしてほしかったのかな」「こう言ってほしかったのかも」「○○してあげればよかった」

5年前、10年前では気づかなかったことに、私自身が「シニア」に近づくことで、我が身としてわかるようになる。人生を折り返したことで

「見える景色がまるで違ってくる」

40代後半は「まだまだこれから」と、常に先を見つめて走っていた。そんな中の突然のブレーキ。母とパートナーを亡くした5年前。それからの私は

「残りの時間を、自分の大事に注ぐ」

ことだけに、集中している。命の糸は突然、切られる。それを母とベラが、身を持って教えてくれた。何度も何度も手術をし、入退院をくり返した母。辛かったろう。痛かったろう。苦しかったろう。

そんな母が、長きに渡りお世話になったT病院で「バイオリン&ピアノコンサート」ができたことが、せめてもの救いになっている。ロビーに立つ太い柱を見上げながら、母は笑った。

「この柱の1本は、お母さんが建てたよ!」「学歴はイマイチだけど、病歴はすごいよ」

その強さを、私は忘れない。そして。音楽屋になりたいとスペインへ渡った私を

「あの子は野鳥。大陸を渡って帰ってくる」

と信じて、待っていてくれたことを。「母の日」には「ハート」をモチーフに制作している。昨年は布、今年はコラージュアートでハートに挑戦。

「命の樹、愛の庭」

燃え上がり、舞い踊り、のびのびと自由に芽を伸ばす命の樹、愛の庭。私たちはみんな、同じ「庭」から生まれて来た。母の胎内という。

お母さん、私を産んでくれてありがとう!

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