【一日一作プロジェクト】ももパーツで「音目玉(おとめだま)」を作った。実はこれ、絵の具が固まったもの。丸いフタの部分にくっついていたのをひっぱがして
「復活アートに!」
笑。何でも素材に見える〜。カリグラフィアート「音」文字に、ゴミから復活した「音玉」を組み合わせて。まさかこんな作品が生まれるとは。
「思ってもみないことによってつづられていく」
それが人生。だから、自分の意志では歩けなかった道を歩き、見られなかった景色を眺める。いい意味でも、悪い意味でも。うちのオウムだって
「まさかこんな所で第2の人生が始まるとは」
思ってもいなかったにちがいない。初めて出会ったのは、ショッピングセンター内のペットショップ。全然売れなくて、行くたびにボロボロになっていく。どんどん店の片隅に追いやられて。
「これじゃ絶対売れない」
毎週、会いに行くのが習慣になっていた。ひまわりの種しか与えられておらず、赤い尾羽はすり切れてなく、ツヤのない灰色一色。ボサボサのオウムはめちゃ地味だった。それでも
「店内で2番目に高額」
あぁあ。さらに売れない感アップ(涙)。私とベラはこっそりポケットにリンゴを忍ばせて、鳥かごの中に差し入れを続けた。証拠が残らないよう小さくカットして。食べ切れるように。
「ぷぷっ」
オウムは私たちが「リンゴ」に見えたに違いない(笑)。お店の人に見つからないよう、この秘密のミッションは1年近くも続いた。そしてついに。
「この子をください」
お店の人に告げると、お姉さんは私たちの顔を覗き込み、開口一番
「あなたたちね、リンゴをあげてたのは!」
秘密ではなかったのか〜(汗)。聞けば、私たちが訪れた後、掃除をすると必ず「見慣れないカス」が落ちているので
「差し入れをしている」
と怪しんでいたらしい。あれから15年以上の月日がたち、今ではツヤツヤもふもふのオウム(写真)。就寝前は寝室のサイドテーブルでほっこり。
「思ってもみないこと」
それは、二つの顔を持っている。絶望と希望と。私たちは希望を抱いて生まれた。その後、どんな絶望に呑み込まれようとも、再び希望が持てれば
「オセロのようにパチパチと黒を白に」
塗りかえられるような気がする。大切なのは、生き延びること。すてきな1日をお過ごしください。