【一日一作プロジェクト】ペイントして「ミ・パパ(私のお父さん)」を作った。先日、父が作文を書いて中日新聞の「くらしの作文」に応募した。という話を書いた。が、なんと
「すぐに採用の電話があったよーーー!」
うそ(驚)。信じられない。正直ダメだと思っていた(←お父さん、ごめん)。しばらく呆然。なんせその応募作(清書したもの)さえ読んでいない。
「いつ出るの⁉︎」「10/28に出たよ〜」「ええっ!」
仰天。さっそく記事の写真を撮って、送ってもらう(写真)。本当だ〜。父の作文だー。すごいなぁ。私自身、応募経験があるだけに(←不採用)じわじわと尊敬の念が湧いてくる。
「掲載してもらえてうれしかったよ〜」
父の弾む声に、私までうれしくなる。どうしても伝えたい思いがあり、すぐに作文用紙を買いに行き、取り憑かれたように書き上げた。その衝動、強い思いが、掲載に結びついたのだと思う。
「体調が悪いのを心配して、あのコロナ規制の中、必死で帰って来てくれた。そのことをどうしても書きたくてね」
わくわくしながら作文を読む。「父が体調を崩した」ことから始まり「帰国の大変さ」「2人で過ごした滞在期間の様子」まで、少ない文章量の中でうまくまとめられていた。そして、思い出す。
「父を救わないと!」
くらいの勢いで帰国したことを。とにかく日本に入国し、なんとしても父に会う。あまりに必死だったので、どんな規制も条件も気にならなかった。全てを乗り越える覚悟で、帰国にのぞんだ。
父はみるみる変わっていった。心と体を奮い立たせ、毎日一緒に動き回ってくれた。そして、その父の小さな声を、こうして取り上げてくださった中日新聞さん。
「全てが1つに結ばれて」
起きた奇跡。最初の頃は、なんだか呼吸も大変そうで声が出しづらそうで、足元もふらふらしていて正直心配になった。その父が、日に日に活動的になり、表情が豊かになり
「自分を変えていこうとする」
その力に圧倒された。私たちの「命」は、どんな状況の中でも「光」に向かって進む。たとえ状況は厳しくとも。限られた条件の中でも。
500歩を3000歩にし、シニア体操教室を再開し、ええいっと作文を書いて応募した父の行動は、私に1つのことを教えてくれた。
「奇跡はどこか遠くからやって来るものではなく、私たち自身で起こすことができる魔法なのだ」
今回の作文の採用は、体調を崩し不安の底にあった父への贈りものだ。掲載は「今」でなくてはならなかった。無力感や不安を抱えながら、力強く前に踏み出そうとする父の背中を、力強く押してくれた。
「ミ・パパ(私のお父さん)」
笑う父と、作文を書いた手と、その言葉が紡ぎ出された心からそっと咲く白い花。ウォーキングする父を見守る青い空。
お父さん、すてきな作文を書いてくれてありがとう!人生は愛と行動だね。私も挑戦し続けるよ。
最後になりましたが、中日新聞の「くらしの作文」担当のみなさま、父の声を取り上げて頂き、ありがとうございました。思いがこうして形となり、なんと沢山の元気をいただいたことでしょう。
これからも沢山の小さな「声」をすくいあげ、多くの人たちを幸せにしてくださいね。