【一日一作プロジェクト】アルファベットシリーズ「M(えめ)」を作った。「アニスクロ渓谷」をドライブ。剥き出しの岩壁に引っ付いたような小道をひたすら走る。
「対向車が来たら?」「それくらい誰も通らない場所なんじゃない」
秘境感いっぱい。だけど、途中で車が壊れないことを祈って(汗)。なんせ数キロに渡って
「店ひとつ、民間ひとつない」
スマホだけが頼り。そのスマホも時々、電波が届かなかったりする。スリルとサスペンスのピレネー山岳地帯。地図を見ていると
「こっちの小道を入ると、滝があるね」「あっちの道は別の渓谷へ続くみたい」
見どころスポットが、この辺りだけでも軽く20以上ある。とても3日で回るのは無理。
「渓谷だらけじゃん!」「1ヶ月はかかるね」「絶対行きたい場所だけに絞ろう」
とにかく手つかずなのに驚いた。まったくほったらかし。道はあるけど、それだけ。渓谷の水音に耳を澄ませ、紅葉や静寂を楽しむ。すれ違う車もなく、今ここにいる人間って、私たちぐらい?
「来週から雪でこの道は通れなくなるよ。今週が見納めだね」
ハビ吉いわく、天気予報では来週から大雪。こんな山道では除雪車も入れず、来年の春までこの渓谷は雪に閉ざされ、通行止めになるもよう。
「簡単に足を踏み入れさせてもらえない」
場所が、ピレネー山岳には沢山ある。マラガとは自然のスケールがまるで違う。厳しさも。美しさを超越した神聖な空気に包まれている。山の神様に挨拶をしながら、立ち食いおやつタイム。
「温かいお茶が飲みたいよ〜」
そんなものはない(笑)次の村まで。エネルギーチャージした後は、再び一本道をひたすら進む。その時、前方から不思議な音が、谷を渡って聞こえてきた。
「誰かいるのかなぁ」「何だろう」
期待に胸をふくらませて、一本道を進んで行った。(あさってに続く)
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