塀の塗り替え&雪文

【一日一作プロジェクト】空間アート「雪文(ゆきぶみ)」を作った。豊橋市の実家で進められていた「塀の塗り替え」がついに完了!

「真っ白な壁は、まさにキャンバス」

こんなに美しい白塀に生まれ変わるなんて。きゃ〜(写真)。父の話では「2度塗り」で進めていたところ、担当してくださるYさんがぽつり。

「うーん、2度でもいいけど。もう1回重ねて塗った方が断然よくなる」

もちろんYさんの言う通り、重ね塗りした方がムラがなくなり、濃厚なアイボリーに仕上がる。とはいえ父には、2度塗りでも十分に美しく、追加料金がかかるのもイヤなので

「2回でいいです。お金も払えないし」

と即答。職人気質のYさんは、2度塗りの終わった塀をじっと見つめ、きりりとした口調でくり返す。

「絵を描くなら、やはり3度塗りでしっかり下地を作った方がいいです」

父の脳裏には、ひらひらと飛んで行く1万円札が浮かんだ。はず。しばし塀を眺めて沈黙する2人。その時、Yさんが力強く言い放った。

「料金は同じでいいです。やっぱり3回目を塗りましょう。ここに絵を描くんだから!」

その瞬間、何かが生まれた。豊橋とマラガで。父とYさんと、私の間で。「塀にペイントしてみたい」というささやかな願いは、今や何があっても必ずやり遂げる

「壁画アートプロジェクト」

へと、生まれ変わったのだ。Yさんの熱い思いは、海を渡って私の心に火をつけた。「3度塗り」を施された塀は、いまや完璧な「キャンバス」へと姿を変えた。

うちのアトリエの壁に「白地に黒」のコラージュアートが吊り下がっている(写真)。約2メートル平方。その前でよく写真を撮るけれど、こんな風に

「写真を撮って遊べる壁画」「作品の中に溶け込んで1部となるような壁画」

を作りたい。この田舎の片隅に(笑)。「体感」するアート。思わず笑顔になるアート。いつか父とYさんと、完成した壁画の前で肩を並べるその日まで。前進あるのみ。

「お父さん、ありがとう〜」「きれいに仕上がったから、好きなだけ描いてよ」

作る人も見る人も、通りがかる人も元気になるアートプロジェクト進行中!スペインの友達にこの話をしたら「よく真夜中にスプレー男が現れて、塀いっぱいにペイントされないねぇ」笑(←そこかい)。

「雪文(ゆきぶみ)」

「Felices Fiestas」の文字が雪の中で隠れんぼ。雪から白い道が伸び、黒白の世界へ溶け込んでいく。紙を切ったり、折ったり、組み合わせたり。

「空間アート」

に、今年は挑戦しよう。まずは小さなサイズから。そこに身を置くだけで、思わず笑顔になる。元気が湧いてくる。そんなアート空間を、今年は生み出そう。

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