【一日一作プロジェクト】「友窓友道(ともまどともみち)」を作った。1/6の「ロス・レジェス」に食べるドーナツ型の菓子パン「ロスコン」。基本的に直径20センチ以上なので
「今年もスルーだな」
1人ではきつい。確か昨年もスルーして、お隣さんから「差し入れ」をいただき、思いがけず「ロスコン」が味わえるという幸運を授かった。この話を友人Cさんにしたところ
「めざすは、わらしべ長者!」
と断言。無能な私でも「不思議なご縁で」生きていける可能性があると教えてくれた(笑)。どうも世間の暦や習慣にうとく
「あってもなくても」「世間の暦より自分の暦」
になってしまっている。いつだったか、お店のお姉さんに「ロスコン、いつまで食べられますか?(賞味期限)」と尋ねたら
「そりゃあ、なくなるまで(食べ切って)」
と、予想をはるかに越える答えが返ってきた。そんなわけで、まるで季節感のない我が家で、コラージュのパーツをカットしていると
「今、家にいる?」
カルメンから連絡が。聞けば、これから買い物に行くついでに、うちに寄りたいと言う。
「もちろん。1日中アトリエにいるよ」
カトリックのスペインでは、サンタの代わりに「東方の三賢人」が贈り物を届けに来る。が、私の場合、それはカルメンだった。
「はい、ロスコン。おひとり様用」
うそ。ふるふると両手で包みを受け取りながら、感動でしばらく固まってしまった。ロスコンを買うのだって、行列で大変なのに。わざわざ届けてくれるなんて。
「カ、カ、カルメン。ありがとう!うれしいよ〜」
その思いやりと行動力に感謝。包みを開けたら、それはかわいらしいおひとり様用ロスコンが。定番の生クリームタイプ。さっそくオウムも「何それ⁉︎」「おいしいもの大発見」的な表情で飛んで来る。
「半分こね」「ひゅーい。ぷぷっ」
ウイスキー紅茶とともに。実は生クリームが大好きなオウム。年に数回しか味わえないから、もう大興奮。くちばしを生クリームの中に勢いよく突っ込んで、しばし至福の時。
「あっ、これはあの店の・・・」
昨日、パン屋でうず高く積み上げられていたロスコンの箱。私たちが通り過ぎたあのお店に、カルメンは今日わざわざ買いに戻ってくれたのだ。
「友窓友道(ともまどともみち)」
無能で無知な私にとって「友達は窓」だ。知らない景色を見せてくれる。一瞬で。知らない世界へいざなってくれる。1人ではたどり着けない向こう岸へ、いとも簡単に渡らせてくれる。
ロスコンの上に乗った「緑と赤」のフルーツ飾り。その2色を使って「屋根と窓」に。屋根(私)から窓(友人)へ、ゆらゆらと道がのびる。
「友情という道が」
その道は、感謝でできている。友達の「こんなところ」「あんなところ」をずっと好きでいたい。