日本上陸記&春燃

【一日一作プロジェクト】「春燃(はるもえ)」を作った。朝からカーマへ。「物干し竿」「窓ガラスシート」「足乗せ台」「ペンキ」などを買い、山盛りのカートを押していると

「こんにちは〜、あれから家作りどうですか?」

お店のお姉さんが、笑顔で話しかけてくれる。レジ周辺でも

「あの、自転車のことでお問合せされた方ですよね?その後、どうなりました?」

行きつけ感、すごいな(笑)。さくさくっと買い物を済ませ「ニトリ」へ。実は、私の新品のソファ&テーブルを、父のリビングへ移動(庭からTさんと運び込んだ)。

「食事もでき、ゲームも、マージャンも、卓球もできるテーブルへ」

一新(笑)。深いソファと低いテーブルは、父の腰には合わない。家は使いやすいように、どんどん変えていくもの。すっぽり空いた私の部屋に

「新しいテーブルセットを買ったら?」

なんと父がプレゼントしてくれることに。やった〜。さっそく注文。お支払いをするだけで、後は係のお兄さん方が運び込み、組み立ててくれるらしい。自力じゃないんだ〜(笑)こんな世界が。

さらに「冠婚葬祭センター」へ。万が一の場合を考えて、担当の方と3人で打合せ。コロナの場合、これまでと流れが異なるので、その辺りの段取りも含めて。

「祭壇の飾り付けは?」「私がやります!スペースを下見できますか?」

むくむくとイメージが湧き上がる。母の時もそうだったけれど、思い出の品や写真、私の絵などで、祭壇の周りを色鮮やかに飾り上げた。母も参加するお楽しみ会のように、温かく送り出してあげたかった。

「祭壇の両側に、私の絵をどーんと置いてもいいですか?」「ええ、もちろん」

カートンなら運び込める。「昇天アート」のイメージが、ふつふつとふくらんできた。それにしても、冠婚葬祭ってすごいな。細々と決めておくことが山のよう。リストを見ながら1つ1つ確認していく。

「これはいらないかな。これも、もっと安いので」「お父さん、人生で真にやりたいことは、絶対に譲っちゃだめだよ!」

人生一度きり。真顔で訴える私に、目の前の担当者の方が弾かれたように

「えっ、はっ、そ、そうですよね」

打合せも無事終了。お次はショッピング。父が体操教室に来て行く服がほしいと言うので「これは?」「こっちは?」ひたすら試着。

「これは軽くて生地も柔らかいよ」「高くない?いいよ、もう先が・・・」「何言っとるの〜!」

たとえ世界が明日終わろうとも、新しい服を買うのだ。種をまき、花を植え、絵を描き、棚を作り、今日に生きる。

「この服、お父さんにプレゼントするね。豊橋名物カレーうどん色!」「アピタって言われるな」

ええやん(笑)イジってもらえるなんて〜。さらに。豊橋市内の画材屋さんを回る。画材を入手できる場所、相談できる人を

「地元に持っておきたい」

私の町、豊橋に〜。初めて訪れた店で、お姉さんとあれこれ話し込んでしまい、カタログを見ながら盛り上がる。店の奥から取り出されたロールキャンバスは

「実は昔、母が購入したものなんです」

思い出の品だった。店の奥で、しっとりとたたずむ10メートルのロールは「描かれるのを待っている」。そんな気配を感じさせた。高価なので、私には手が出なかったけれど

「ペイントして命を吹き込んで」

あげたい衝動に駆られた。第二の人生を。ももアートで。いつかそんな日が来るのかも〜。人生、何が起こるかわからない。わくわくしながらお店を出る。家に帰り、さっそく

「物干し竿」

を取り付ける。ウッドデッキからすぐ干せるよう「セメント台」を動かし、位置を整えながら。さらに、縁側で父がイスに座ってくつろぐ際に

「足を乗せる台」

を設置。そして。リビングの「テーブルの傷(白いので父にはゴミに見える)」を、茶色の絵の具でペイント。最後は、体操教室に行く時のパンツの「ウエストゴム」をちょちょいと直す。私との

「めくるめくような刺激的な日々」

に疲れ果てた父(笑)は、リビングの床でお昼寝&ストレッチ。この「水色の薄布団」「黄緑色のヨガマット」も、父へのプレゼント。床生活を快適に〜。

「とにかくインフラを整える」

のが、今回の私の使命(←勝手に)だったので、朝から晩まで、毎日バタバタ。ふつうなら半年かけてやるところを、3週間で。無謀や〜。

「もう眠いー。おやすみ〜」

夜9時、父より先に寝てしまう。「明日は家でのんびりしよう」などと思っていた矢先、思ってもみない物を庭で発見。まさかの「親子教室」が始まるのであった。(明日に続く)

★作品紹介「春燃(はるもえ)」。花と草が燃え、光が結ぶ、春の野。コースターアート。

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