日本上陸記&マルモンテ

【一日一作プロジェクト】「マルモンテ」を作った。今日も朝から庭へ。父から「帽子をかぶって!」と、毎度注意を受けるのだけど

「太陽を浴びるって、幸せだよね〜」

マラガっ子は、日光でエネルギーを充電するのだ〜。朝からシャベルで「石を穴に埋め」「土をならし」

「家庭菜園コーナーへ続く小道を作る」

造形の楽しさよ。空間アートは、こうして始まるのだ〜。その横で、父はガーデンショップで買ってきた「五寸人参」とかいう種を、うれしそうに蒔いている。3ヶ月ほどで収穫らしい。はたして。

「あっ、ネギあるよ〜」「ありがとう!ほしいー」

お隣さんが、塀の向こうから顔を出す。聞けば、父の手作りネギを、定期的におすそ分け。「食べきれないから」と、お互いに楽しく野菜を交換しているらしい。

「先日は、ジャガイモをもらってねぇ」

いいなぁ。私もあれこれ交換してみたいー。めちゃ楽しそうやん。不思議なことに、庭にいるとご近所さんからよくお声がかかる。

「庭は、話をするためにふと立ち止まる場所」

なんだ。マラガ的に言えば、広場やバルのテラス席。通りすがりにひと声、少し足を止めて立ち話。この「通り過がり」感が、気楽でいい。

「こんにちは〜。配達です」

トラックのお兄さんが、助手席から庭をのぞく。ほーらね(笑)。先日ニトリで注文した「テーブル&イス」が届いたのだ。うれしー。

「あの、ここで組み立ててもいいですか?」

いきなり役立つウッドデッキ(笑)。作業にぴったり。私が置いたガーデンテーブルも「すみません、ここも使っていいですか?」もちろん。作業台として買ったんだから。

「すごいなぁ、一から組み立てるんだ」

父もびっくり。お兄さん達とわいわい賑やかに作業していると、お隣さんからお声がかかる。それに応えて手を振る父(写真)。とにかく

「毎日、何かをやっている」「何かが起こる」

家(笑)。私がいる限り「隣は何をする人ぞ、フォーエバー」(←活気があるとも、うるさいとも言う)。わざわざウッドデッキに、座りに来てくれたご近所さんもいたし。

「できました〜!受取りのサインお願いします」

1時間弱の組み立て作業。お兄さん2人は、額から汗を滴らせながら、爽やかな笑顔を見せてくれた。冷蔵庫から、冷えたボトルを取り出し

「お疲れさまー。はい、これどうぞ。緑茶と麦茶」「うわぁ〜うれしいです」

あまりにしっかりした家具が置かれために、これまでの古い家具やカラーボックスが、やたら貧相に見える(笑)。バランスって大切だ。ひと息ついていると

「こんにちは、ドアを見に来ました〜」

お次は「裏のドア」の打合せ。玄関に出て行くと、そこにはいかにも職人風のおじさんが!きゅーん(←私の胸の音)。

「裏のドアがやぐい(ボロい)ので取り替えたい。カギもダメだし、とにかく冬は寒くて」「こりゃあ網戸をつけるためにゴムを取っちゃったから、そりゃ風が入って寒いよ〜」

「新しいのにすればもう寒くない?」「全然ちがうね。カギも2つになるし」

おじさんは、ささっと巻尺で寸法を測り、持っていた紙に、サイズを書きつけた。その瞬間、私の心は再び、きゅーーーーんと音を立てた。

「赤色えんぴつでメモ!」

あぁあ、慣れた手つきで、巻尺と赤えんぴつをちょちょいと扱う。その仕草や表情がいい。そう、私は

「職人さんや現場の人が好き」

なのだ。マラガでもそうだけれど、聞けば何でも答えてくれる。経験値が高く、感性が豊か。人間的で温かく、そこから生み出される技術や解決策に、いつも心を洗われる。

「このドアに取り替えると、入口が狭くなっちゃうなぁ」

赤えんぴつおじさんは、ぶつぶつ呟きながら帰って行った。そして、翌日。思いがけない変更の電話がかかることを、私たちはまだ知らない。

「ビンゴゲームやるか〜」「よっし」

夕食後のくつろぎタイム。スペインのゲームなのだけど、父の圧勝。なんちゅう〜。明日は美容院に行きたいなぁ。朝イチで予約すれば大丈夫かしら。(明日に続く)。

★作品紹介「マルモンテ」。海(向かって左側)と山(右側)がひとつに。「マル(海)」+「モンテ(山)」の造語。コルクアート。

 

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