【一日一作プロジェクト】アルファベットシリーズ「せー(C)」を作った。7月に入り、一気に制作スピードがアップ。乗り始めると
「10作、20作を同時進行」
テーブルや床が、あっという間に作品や素材でいっぱいになる。爪の間にまで絵の具が入り込み
「スマホにも出られない」
状態。知らぬ間に顔や髪を触るので「あれ?白髪?」と思ってよく見ると、たいてい絵の具(笑)。1日の終わりに、石鹸でしっかり絵の具を落とす瞬間
「あぁあ、今日も終了」
鎧を脱いで、うちの前の海岸通りへ飛び出して行く〜。スペインは日本より、日の出入りが2時半ほど遅いので、この時期は夜の9時半〜10時まで明るい。1日中ペイントしても
「まだ、遊びに行けるほど明るい」
1日が長い〜(笑)。クリスティーナから「ビール飲もう」とメッセージが届き、うちの前のバルで待ち合わせ。これで午後8時半。まだみんな水着でビーチ。
「光が1日中あるから、ずっとペイントできる」
最高やん。今日は10時間、アトリエで動き回っていた。絵の具を乾かす時間、じっとしておられず次のものに手を出す。このくりかえしで、いつのまにか
「コラージュ、布ペイント、バッグペイント、 CDペイント」
全てが、同時進行(笑)。さて。1日の終わりに、クリスティーナとビールで乾杯。海の風が気持ちいい〜。
「何を描いてた?」「今日はね〜」
私たちは、まるで作風が異なる。色調も、モチーフも、メッセージも。クリスティーナは深い、落ち着いた色が好き。そして、人物をよく描く。
「最近CACに行った?」
新しい展示会があると、すぐに飛んで行くクリスティーナ。CAC(コンテンポラリーアート美術館)は、いつでも入場無料。私たちの行きつけのスペースなのだ。
「ももみたいな鮮やかな色彩の作品が展示されてたよ」
私は日本で観た「シスコパラダイス」展の話をした。53歳で突然絵を描き始め、美大にも行っておらず、全くの素人で、尽きない情熱に突き動かされ、絵を描き続けた。
「私たちと同じだ〜」
クリスティーナが、うれしそうに笑う。そう、まっすぐ進んで行けばよい。自分に忠実に。思いを、祈りを、感謝を、抗議を、希望を形に。この2年で、私の内世界は、かつてないスピードで進化した。
「作品より前に、どんな人間であるか」「どんな生き方をするのか」「アートは手段。アートで何をするのか」「自分は何者なのか」「何が自分の役割なのか」
内を見る作業は、同時に、この世界がどこに向かっているのか、を見極めることにもつながる。これから起こる、世界の大きな変化。システムのリセット。その激流の中で
「絶対に守らなければいけないもの」
を、私は見ている。そこに、私のアートがある。そんな気がする。ただ今、消化中。まずはどんどんアイデアやひらめきをアウトプットしていこう。
「せー(C)」
Cielo(シエロ・空)、Casa(カサ・家)、Cambio(カンビオ・変化)、Claridad(クラリダー・明確さ)、Cariño(カリーニョ・愛情)、Conciencia(コンシエンシア・意識)・・・
大好きなCristina(クリスティーナ)も、Cで始まる。そして。明日、夕食の約束をしているCarmen(カルメン)も。尊敬する女友達との時間こそ、1日の終わりのご褒美。
日本は再び梅雨に?気候の変化にお気をつけて。みなさま、すてきな日曜日を。