【一日一作プロジェクト】「音光(おとぴかり)」を作った。いよいようちからピアノが動く〜。これがふつうの引越しなら
「新居にピアノを移動」
ですむ話なのだけど、53歳で「先のわからない風来坊」になってしまったので、この先の計画が全く立てられず。とりあえず
「ハビ吉宅へ身を寄せ、その後に日本帰国。春にスペインへ」
というのが、ざっくりした予定。実は、引越しが決まってから「ピアノをどうするか」あれこれ考えていた。ピアノがある限り、個人レッスンをして生計をたてていくことはできる。
ピアノを維持するためガレージを借りる、誰かの家に置かせてもらう、など可能性はあるのだが、問題はピアノの移動。運んでもらうのに1回350ユーロ(5万円)くらいかかる。
「うちから出すのに350ユーロ。次の移動で350ユーロ。計700ユーロ」
いやいや、すごすぎやろ〜。だったら、すっきり売ってしまった方がいい。さっそく「ピアノがほしい」とかねてから言っていた友達(うちのピアノ教室の生徒さんでもある)に尋ねてみる。
「ピアノ、売ろうと思うんだけど」「買うわ!!!」
即答(笑)。友達だから値段は安めに設定。問題はピアノ移動費。350ユーロと聞いて、さすがに言葉を失う。が、すぐに気を取り直し、カレンダーを見ながら打合せ。
「家族友人で運べないか当たってみる」「力のある男性5人はほしいね」「音楽機材を運んでいたコロコロカートがあるから使って」「分厚い毛布も」
そんなこんなで、この日を迎える。屈強な男どもがピアノの周りをぐるりと取り囲む。コロコロカートに半分乗せて、引きずるように移動。ついに、ピアノが動き出した。
「そっち持って」「傾けるよ」「エレベーターに入るか?」「よし」
階段では無理や〜。地上に着いたら、今度は「車に乗せる」という大仕事が。いったんピアノを完全に持ち上げねばならないので、男性陣の腕力にかかっている。見ているこちらもドキドキ。なんせ倒れたら終わり。がんばれ〜。
「うおーっし、入った」「ぴったり」「よしっ」
すでに、みなさん汗びっしょり。結果から言うと、わずか20分でここまで完了。男性陣に大拍手。
「ピアノ、大切にするね」「ありがとう〜」「いつでも弾きに来て」
笑顔でハグをし、ピアノは運ばれて行った。部屋に戻ると、ピアノがあった場所はがらんと。まるで空き部屋のよう(写真)。寂しさと満足感。20年以上、共に生きてきたピアノ。
「なんとたくさんのご縁が、ここから紡ぎ出されていったことか!」
先生としての人生が始まったのも、何百という編曲や作曲、リハーサルをしたのも、私を音楽屋にしてくれたのも、全てこの場所。ここから始まった。
「お祝いだ〜」
掃除をし、遅いランチを食べに行く。焼き魚、エビ、魚介類のスープ、ビールでひとり乾杯。終わりは始まり。
「失ったのではなく、卒業したのだ」
何度でも、卒業していこう〜。まだまだやることは山のよう。オウム問題に引越し。ビール片手に、やることを書き出す。いよいよ引越しカウントダウン。前進あるのみ。
「音光(おとぴかり)」
ピアノをモチーフに。私にとって音楽は「光」でもあった。私を抱きしめ、温め、闇から守ってくれる腕。これからは、ピアノを弾きに出かけよう。
みなさま、すてきな1週間を。
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【続報】1週間前に紹介した「福島雅典先生による厚生省への抗議動画」が
「なんとニコニコ動画からも削除」
されたもよう。YouTubeでは即日バンだったけれど、なんと比較的自由だった「ニコニコ動画」にまで圧力が。それくらい「知られたくない」内容だった。ということ。そんな言論統制の動きに反して
「英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、アラビア語」
などに訳され、世界中で拡散中!すごい〜。すでに何万、何十万という視聴数を叩き出している。日本国内では一切報道されないのに(笑)。
「日本にはすごい人たちがいる」
と世界で絶賛中。まだツイッターで見られるのでぜひどうぞ。福島先生へ、感謝の気持ちを込めて。命を大切にする社会を!私も声を上げ続けよう。