たのしび

【一日一作プロジェクト】「たのしび」を作った。庭の穴掘りは続く。ようやく開けた大穴に向かって、石を転がし入れる。緊張の一瞬。

「よし!4個目」

これで残り3個。順調。と思ったら、大問題が発生。ごろごろと転がる7つの石の中央に、ぽつんと置かれた切り株。これがクセモノ。掘れば掘るほど

「野太い根がぞろぞろ現れる」

その太さたるや。直径15センチの根なんて、どうやって抜くの?切るの?ノコギリを横から入れてみるも、これがなかなか切れない。

「うーん、石は順調だったのに」「まさか木が1番の難関とは」「電ノコがいるかな?」

父がスマホを取り出し、どこかへ電話。しばらくすると、親友Tさんから折り返し電話がかかってきた。これまでもTさんは

「棚の取り付け、タンスの解体、枝切り」

などあらゆる作業に、助っ人として駆けつけてくれた。先月は「みかん取り」のバイトで、連日「脚立に登って」みかん取りをしていたらしい。80歳とは思えないパワーと身の軽さ。

「お助けマン、お願い〜」「よっし。あさって行くよー」

きゃー。楽しみ〜。気さくで陽気で器用なTさん。いつも工具片手に、ふらりとやって来てくれる。それまでに、なんとしても「7つの石」を地面に埋めてしまいたい。さて。午後から重い腰を上げて

「作品の整理」

を始める。まずは、絨毯のような大サイズの作品から。ぐるぐる巻きにしてスペインから持ち込んだキャンバス画を床で広げる。が、これでは足の踏み場もない。

「どこか吊るす場所はないかなぁ」

家の中をぐるぐると見回す。なんせ作品の長さ、2,5メートル。床に置くのも、壁にかけるのも、うーん。しっくりいかず。とすれば・・・

「やっぱ、ここに吊るすしかない」

玄関の「吹き抜けスペース」(写真)。父の自慢のお出迎えスペース。2階の手すりから作品を垂らしてみると・・・いやぁ、これが思いがけずいい感じ。まさに

「大画を垂らすためにあるんじゃないの?」

吹き抜けって(笑)。ひとり勝手に大満足。なのはいいが「障子の出入口」を作品が半分ふさいでしまい、頭をぶつけそう。物音を聞きつけ、顔を出した父が

「うわぁあ〜っ」

そりゃそうだよね。2,5メートルの大キャンバス画が「のれん」代わりだもん(笑)。呆然とする父に「今期は大サイズの絵をペイントする」ので

「作品全体を眺める場所が必要」

と、真剣に訴える。とりあえず作品を吊るす場所の候補として「この玄関の吹き抜けスペース」か、天気のいい日なら

「2階のベランダから外壁を使って、庭のウッドデッキまで垂らすか」

って、自分で言いながら、とんでもない2択だな(笑)。ふとベラが、呆れながら呟いていた

「狂ってる人ってのは、ものすごいエネルギーがあるからね」

という言葉を思い出す。「ああっ、いい考えがある」と目を輝かせるたびに「もうアイデアはいい」と、聞く前に却下されていた(笑)。ベラがいなくなって7年。私の

「アイデア→実行」

スピードは10倍くらい上がった。思いついたら即実行。私にとって、家族や友人は「ブレーキ」なのだ。燃え盛る情熱に、涼しい風を送ってくれる貴重な存在(←たとえ話は聞いていなくても)。

「たのしび」

「火」文字が燃える。自らの情熱で。歓喜で。「楽+火」で、たのしび。

楽しんで免疫力アップ。みなさま、すてきな1日を。

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