【一日一作プロジェクト】「片つぶりで行こう」を作った。猛暑の中、買い物に行き、30度超えの全く風のない寝室で整理をしていたら、どうも調子が悪い。
「頭が痛いなぁ」
それが始まり。頭痛になることなど、1年に1度あるかないか。首も痛い。ってか、熱い。体もだるい。じっとしていられない私が
「ちょっとベッドへ」
昼間っから。知らぬ間に眠り込み、目が覚めると体燃えている。それが、尋常でない熱さで、あわてて水のシャワーを浴びる。先日、買っておいた保冷剤にタオルをまき、再びベッドへ。
「頭がふらふらする」「だるい」「熱い」
風邪やインフルエンザとは全く違う。なんなの、これ?気がつくと、また2時間ほど寝ていた。
「うそ、どれだけでも眠れる」
体がだるく、起こすのがおっくう。とりあえず水を飲み、オレンジを食べ、はちみつ入りのヨーグルト。そしてガスパチョ(生野菜のジュース)。それしか体が受け付けない。夕方から、一気に熱が上がり
「たぶん39度くらいだろうなぁ」
と感覚でわかる。私は解熱剤をいっさい飲まないので、どれくらいの熱があるか、計らなくてもわかるのだ。経験と体の感覚で。まずはベッドにバスタオルを敷き
「よく濡らしたタオルで脇と背中を冷やす」
びっしょり濡れたタオルが、わずか10分で温まるのだから、これはかなりの高熱。これをまず10回くらいくり返す。次にお尻と顔。こんな調子で熱をを取りながらベッドに転がっていると
「メロンが切ってあるから忘れずに食べてよ」
ハビ吉からメッセージが届く。おぉお〜。メロン入りのタッパーを抱え、ベッドの上で横になって食べる。それくらい、体を起こしていられないのだ。自力でメロンをカットして種を取って、という力はとてもなかった。
「ありがとう〜。うれしいよー」
ガツガツとメロンを喰らう。少し元気が出て、ブログを書こうとするも、数行書くと頭がふらふらして、いつのまにか寝ている。
「いかん、いかん、ブログを入力せねば」
保冷剤と濡れタオルの助けを借り、ベッドに体を横たわりながら、スマホ片手にブログを書く。わずか数十行なのに、何度も眠ってしまう。いったいどうしてしまったのか。
「風邪やインフルエンザではない」
のは確か。他の症状が全くない。食あたり?いや、下痢や腹痛もないし。過労?7時間寝てるしなぁ。ストレス?こんな高熱が出る原因が見当たらない。すると、ハビ吉がぴしゃりと言い放つ。
「ゴルペ・デ・カロールだよ!」「えっ」
まさか。想像もしていなかった。まさか自分が「熱中症」だとは。「とにかく水分」と言うハビ吉の言葉に従い、アイスティやレモンソーダ、塩水など、あるもの何でもぐいぐい飲む。とにあえず飲む。さらに
「リビングのクーラーをつけて」
と指示が飛ぶ。寝室にはないのだけど、リビングのクーラーが修理されたばかり。あわててリモコンを探し、初始動。その間に
「水のシャワーを浴び、扇風機の前に座る」
さらに霧吹きを数回。冷凍したミネラルウォーターのボトルを首、腋、背中、お尻にあてる。そこで、体をころころさせていると、ふいに「因幡の白兎」の映像が浮かんだ。
「明日にはきっとよくなっているさ〜」
あのウサギはどうなったんだっけ?リビングでクーラーに吹かれていたら、一気に体が楽になった。やはり「暑すぎる室内」が原因だったよう。
これまで猛暑の中で歩き回ったり踊ったりしていたので、自分は大丈夫と過信していた。それに。これまで住んでいたマンションは、海が目の前。思えば涼風が毎日届けられていた。
「住む場所や環境が変わった時は要注意」
地獄のような1日を越え、朝起きると、すっかり熱は下がっていた。まるで何もなかったかのように。エネルギーも80%回復。さっそくお腹もすいてきた。
「茹でたウインナーと、アボカドがあるから食べるように」「デンマークの菓子パンがタッパーに入ってる」
ハビ吉の指示に従い、冷蔵庫に向かう。1人じゃなくてよかった。1日とはいえ、動けなくなってつくづく思う。この地区には、まだ友達も頼りになるお隣さんもいない。
私たちはよくケンカをする。つい1週間前もどえらいケンカをしたばかり。けれど、やはり頼りになる存在なのはまちがいない。
「片つぶりで行こう(かたつぶりでいこう)」
長い人生という道を歩いて行くには、時には「片目をつぶる」ことも大切なのかも。「道」文字であり、顔でもある(向きを変えると)。
猛暑が続きますので、みなさまお身体を大切に。クーラーを適度に使い、どうぞ水分補給をお忘れなく。熱い夏を乗り切りましょう。