遊芽シリーズ・1

【一日一作プロジェクト】ネクタイアート「遊芽シリーズ」を作った(2022年の作品を紹介中)。寒空の下、庭からものすごい音が響き渡る。

「バキッ」「ぼきっ」「ばきばき」

工務店のYさんからいただいた端材を小さくするため、板へ片足を乗せ、思い切り体重をかける。その瞬間、板をつかんだ手にも力を入れ、合わせ技で板をへし折る。だいたい

「へし折る」

って、日常生活ではなかなかない行為だ。テンション上がるな〜(笑)。最初こそ「大丈夫かな?」と加減していたが、慣れてくると飛び蹴りよろしく、全体重をかけて

「おりゃあ〜」「ええいっ」

ほとんどプロレス状態(笑)。全身がわらわらと燃えてくる。アドレナリンが〜。その奇行を呆れながら見ていた父が、物置へ消えた。と思ったら、ひとつのバッグを持って戻ってきた。

「これを使ったら?」「ん???」

開けたらなんと。ミニ電ノコ。あったんかい〜。ずっと使ってなかったらしく、まずは充電。その間も、私は雄叫びをあげながら

「ばきっ」「ぼきっ」「バリバリッ」「ガターン」

板と格闘。凄まじい音が響き渡る。お隣さん方にしてみたら、いつもかけ声、ドタバタ、不思議な物音、よくわからない動き、常に作業中で

「隣は何をする人ぞ」

フォーエバー。不審な音、不審な動きが多すぎて、すでに不審が日常化。きっともう何をしても(事件が起きても)誰も怪しまない(←ミステリードラマかい)。さて。充電の終わった電ノコで、今度は太めの角材に立ち向かう。

「ガガガガガガガッ」

かなりの振動だけど、ぶ厚い木材もきれいにカット。何より、次々と薪ができあがるのがうれしー。材木が動かないよう、父が上に乗って押さえつけてくれる。

「薪ストーブのため、心をひとつにしてひたすら突き進む親子」

かかりつけのお医者さんが知ったら卒倒やろな〜。前回、父の免疫力が落ちた時も「家のリフォームや大掃除、慣れない作業は禁止」と、強くたしなめられたのだ。

「あ、ここって・・・」

よくよく見たら、父の自慢の「日本庭園の飛び石」を、作業台にしていた(笑)。材木を置くのにちょうどよくて〜。

「いいよ、いいよ、何でも使って」

そう言うと父は、電ノコで切れ目の入った薪を無言で振り上げ、思いきり振り下ろした。つくばい周りの飾り石の上に。

「ガツッ」「ぱきっ」

きれいに割れる〜。眺めるだけだった日本庭園が、めちゃ「使える庭」に変身してるやん(笑)。そして、つくばいコーナーは薪割り場へ。どんどん進化する庭。進化する生活。進化する私たち。

「40センチ以内にカット」

しないとストーブの中に薪が入らない。ので、サイズを確認しながらカット。最初に39センチのサンプルを作り、それに合わせて電ノコを入れる。

ごろごろと転がる手のひら大の角材。あんまり立派で美しくて、積み木みたいに重ねて置いてみたら、すでにアートだった(写真)。これで何か作れそう〜。

「薪置き場を増設だなぁ」

どんどんやることが〜。作業は作業を呼ぶ。問題はどこにどうやって、2つ目の薪ラックを置くか。日当たりがよくて風通しのいい場所なんて、そうそうない。ただ今、消化中。

みなさま、すてきな1日を。

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