【一日一作プロジェクト】2022年の作品群を紹介中。味噌作りレポート・続編。
「よくできたね。大豆がいい感じに仕上がってる」「ほんと⁉︎」
Mちゃんが、必要な道具を持って駆けつけてくれる。ここからはMちゃんのご指導のもと、ひとつひとつプロセスを進めていけばいい。
「まず、大豆をフードプロセッサーにかけます」
おぉお〜。一気にパテ状に。なんて便利なんだ。「手でもできるけど時間がかかるんだよね」。そうであろう。なんせ量がハンパない。さらに別のボールで
「米麹と塩を混ぜます」
手袋をして、麹と塩がよく混ざるように。手の感覚で進めるのが楽しい。もみもみしながら、やはりラボ感が強い。
「そこに、大豆の煮汁を」
どろどろ、ぷりぷりの茶色い液体を注ぎ込む。Mちゃんいわく、もう少し煮汁があった方がいいとのこと。次回は鍋の水をもっと多めにしてみよう。
「全てをひとつにしてよくまぜる」
なんて気持ちいいんだ〜(笑)。久しぶりの泥遊び感覚。材料は「大豆、塩、麹」の3つだけ。なんて不思議な世界。
「ハンバーグみたいにボールを作ります」
これがめちゃ楽しい〜。吉備団子でも作っているかのよう。正体不明のボールが次々と。言われたままにやっているので、次のプロセスがわからない分、スリル満点。
「このボールを容器に押し込んでいきます」
ここで最重要なのは、上からぎゅぎゅつと押して空気の層をつぶす。空気に触れた部分からカビてくるらしく、Mちゃんのチェックが入る。
「ほら、ここ。空気のスジが」「げげっ」
さらに、サランラップをぴっちりと。そして、容器にフタをして完了。その間もMちゃんは焼酎スプレーで容器を消毒してくれたり、いろいろと手を貸してくれた。
「あとは1年待つだけ。でも、絶対に開けちゃいけないよ」「ええっ⁉︎だめなの?」
「どんなにカビていても、そのまま。フタを開けたらそれで終わるから」「はぁあっ⁉︎」
なんと。フタを開けたが最後。カビが増殖して食べられなくなるという。そんな世界が〜。なんなん。鶴の恩返しかい〜。
「麹が働いてくれるから、全て麹に任せて」
なんて不思議な世界。日本の伝統食、味噌。冷蔵庫がなくても腐らない。備蓄にもなる。さらに体にもいい。最強やん。
「簡単でしょ。次は『豆麹』で作ってみたいね」「豆麹???」
どんどん広がる麹の世界。まずは、フードプロセッサーを買いに行かねば。プロセスはシンプルだけど「絶対にやらなくてはならない」「してはいけない」ポイントが多く、1人ではとてもここまでたどり着けなかった。
Mちゃん、本当にありがとう。小・中学校の友達と、大人になって偶然再会し、こうして味噌作りが一緒にできるなんて。人生は不思議だなぁ。
「梅干し作りもしたいんだよねー」「ももちゃん、一緒にやろうよ」
先のわからない流浪の民ライフ。私は、その頃どこにいるんだろう。何をして、何と闘っているんだろう。ふと、遠い目になってしまう。手続き問題で振り回されるのは、今年で最後にしたい。
はたして1年後。どんな味噌ができているのやら。そして私たちも。1年後、どんな生活を送っているのか。まるで想像もつかない。でも、
「わからないから、希望が持てる」
可能性を信じて、歩いていこう。みなさま、すてきな1日を。