今月はじめまで「世界柔道選手権」が、ブラジルで行われていた。
スペインでも最近、柔道は人気のスポーツで毎日、TV中継されていた。
わたしたちはもちろん「ニッポン」の応援だったので
日本の選手が出てくるたび、いやがおうにも盛り上がる。
「がんばって~!」
「押し倒せーっ、そこだ!」
って、ベラも真剣である。そのとき、ベラが不思議な質問をした。
「わさび、って何?」
「はぁ?」
「わさび、って言ってるよね。さっきから」
「言ってないよ」
「言ってる!何度も。わさびは緑の辛いソースだよね。
どうして、柔道と関係あるの?」
「・・・・・・・」
よく注意して放送を聞いてみるが、やはり「わさび」なんて誰も言っちゃいない。
あたりまえだ!料理番組じゃないんだから。
「聞きまちがえじゃな・・・」
「ほら今、言った!」
わたしが、聞いたのは「技一本!」だ。「わさび」では、ない。
しかし、ベラのことを笑ってもいられない。
外国語というのは、音でおぼえるものなので混同しやすい。
かくいうわたしも、スペインに渡ったばかりの頃
「カマレロ(ウエイター)」
「カラマル(イカ)」
「カラメロ(キャンデー)」の3語をよく混同し、レストランで
「カラマル・フリート(イカのフライ)!」
と頼むべきところ、ウエイターのお兄さんに
「カマレロ・フリート(ウエイターのフライ)!」
などと言って、仰天されていた。
ちなみに、スペインのスポーツアナウンサーには
まったく「客観性」というものが、備わっていない。
それで許されているということが、すでにすごいのだが
今回はそろって、日本側についての完全応援中継。
日本の選手が少しでも押さえ込まれたりすると、悲痛な声をあげて
「ああ~、残念。もう少し、くーっ」
「がまんしろよ~、技ありかー?」
「うわあー、だめだー、あぁ、もう少しだったのに」
って、中継じゃないだろう、それは(笑)
わざいっぽん じゃなくて 「技あり」でしょ。
これならわさびに聞こえるね
そのとおりです!
「技あり」と「一本」が、まざってしまいました(笑)
Kenさん、ありがとうございました。