【一日一作プロジェクト】2022年の作品群を紹介中。岐阜公園から歩いて20分。ずっと行きたいと思っていた
「伊奈波神社をめざす」
地図を見ながら、ひたすら南へ。途中で小道に入り込んでしまい、地元の方々に道を尋ねる。
「あの、すみません。いななみ神社に行きたいのですが」「ん?いななみ?あっ、いなば神社のことね」
いなばと読むのか〜(笑)。いざ、伊奈波(いなば)神社へ。入口に屋台らしきものが出ていて、おいしそうな匂いが。一瞬、心が揺らぐが
「まずは参拝だ〜」
長い参道を、ゆったりと進む。岐阜城のある金華山のふもとに位置する伊奈波神社。周りを山々に囲まれ、ひっそりとした空気に包まれている。何より
「山の奥に吸い込まれていく」
感じがいい。鳥居をくぐり、坂を登り、石灯籠や石畳、橋を越え、階段を登り・・・これは、内なる旅なのだ。
「まるで自分自身の中を旅するような」
気づかないことを気づかせてくれる、忘れていたことを思い出させてくれる。そんな不思議な時間、空間。この世とあの世のつなぎ目のような。今回も私の心を鷲づかみにしたのは
「狛犬(こまいぬ)」
苔の生えた姿。雨風に打たれはっきりしない表情。黒ずんで境内に溶け込むような、大地に還っていくかのようなたたずまい。
「正面から、下から、斜めから、横から・・・」
あらゆる角度から眺める。できる限り近づいて、じっくりその表情を眺める。そうこうしているうちに、ふっと思う。
「狛犬はどこを見つめているんだろう?」「その視線の先には何があるんだろう」
そんなこと、これまで考えたこともなかった。狛犬の背後に回って、必死にその視線の先を追う。
「何を見つめ、守り、闘い、存在するのか」
その問い。意味、答えは、私にとって大切な発見となった。今年のもも作品のモチーフである「聖獣」に、命を吹き込んでくれそう。昨年から惹かれ続けてきた狛犬たちと、やっと友達になれた気がした。
「ぐぐぐ〜」
感動に包まれながら、空腹のお腹を抱えてよろよろと参道を下る。鳥居の下で振り返り、山の神様に頭を下げる。聖獣たちにも。境内を出て、再び勢いよく歩き出すと、
「どこかで見たことあるなぁ」
駐車場の警備をしているおじさまが、こちらをじっと見つめている。えっ、私?どこでや〜(笑)。思わず「ニコッ」と笑顔ですれちがう。
「ランチを食べよう」
とりあえずバス停に向かって歩けば、何かあるやろ〜。すると。道路脇に、1台の作業車を発見(写真)。その瞬間、びびっとくる。
「これで、石を吊り上げて移動させられるのでは⁉︎」
思わずふらふらと近づいていく。クレーンはさほど大きくないけれど、石を吊り下げて、そのまま荷台に乗せられる完璧なシステム。よく見ると車体には
「○○石材」
と書いてある。やはり。そうやったんか〜(笑)。石材屋。そんな業種が。どうやらそちらに解決の糸口がありそう。餅は餅屋。さっそくYさんに聞いてみよう。
「歩いていると発見の連続で」
なかなかまっすぐ歩けない。そのたびに近づいて、見たり試したり、思ったり考えたり、想像したり感動したり。あっという間に時間が過ぎてしまう。小学生の頃から「道草&脱線の女王」だった私は
「他の子はみんな家に帰ってるのに、どうしてももちゃんは2時間も3時間かかるの⁉︎」
と、いつも母に叱られていた。私にとって「学校は人生の一部」。そこには厳密なルールがあり、あるゆる制限がある。だからこそ
「校門を出てからが人生発見のメインステージ」
試したいことがいっぱいで〜(笑)。さて。早くランチを食べないと、今夜6時にはフラメンコディナーショーが。はたして。どんなランチ、岐阜の夜が待っているのか。岐阜レポートは明日に続く。
みなさま、すてきな1日を。