己咲・岡本太郎記念館

【一日一作プロジェクト】「己咲(おのれざき)」を作った。日本出発当日。朝1番で、岡本太郎記念館へ。

「表参道をうろうろ〜」

スマホ(地図)片手に。なんせ土地勘がないので、方向感覚や距離感がつかめず。よろよろと住宅街の小道を入って行くと

「うわぁあ〜〜〜!」

いきなりアートガーデンが。ヤシやバナナの樹が生い茂る南国風の庭。その緑の間から顔を出すタローさんの作品群。まるでかくれんぼ。かわいい〜。作品たちの息づかいが聞こえてきそう。

「来てよかったーーーーっ」

すでに大満足。建物の中に入る前から(笑)。アートガーデンが、想像以上に野生的で原始的。遊び心いっぱいなのに驚く。感動でしばらく庭から動けず、その薄暗い茂みの中で

「どうやったら実家の庭をアートガーデンにできるか」

考え始めていた(笑)。今すぐにでも制作に取りかかりたい。その衝動をなだめつつ、記念館の中へ。庭と並んで、もうひとつ私が見たかったのは

「タローさんのアトリエ」

あの作品たちが生まれた場所。タローさんが命を注ぎ、制作に打ち込んだ作業場を見てみたかった。そして。その場所は想像の何倍も広く、とてつもなく高い天井を持ち、ひとつの宇宙のようだった。

「何十枚というキャンバスが今も息づいて」

主人の帰りを待っている。ピアノまで置かれて。タローさんが亡くなる84歳まで、40年以上暮らした住居兼アトリエ。なんて居心地のいい空間なんだろう。

「亡くなってもなお影響を与え続けるアーティスト」

岡本太郎さん。拝観客の楽しそうな表情、笑顔が印象的。そして、写真撮影全てOKなのもタローさんらしい。子供から大人まで、私たちみんなを笑顔にしてくれるタローワールド。

「私もやるぞ〜。ももワールド」

前進あるのみ。挑戦こそが、私の人生。ふつふつと情熱が湧き上がってくる。2階に上がると、作品展示コーナーが。橋を渡って行くような建物の構造そのものがいい。ドアの取っ手部分とか。

「かわいくて、おもしろくて、主張を持つ」

作品たちのすみか。今は彼らが、この館の主人なのだ。タローさんは憧れの人だった。ずっと見上げてきたけれど、今日は同じアーティストという立場から(雲泥の差はあるけれど)この場にのぞんだ。

「世界に『ノー』を突きつけ」「人間らしく生きる」

私たちは同志なのだ。1人の人間として、アートを通して社会に強く働きかけていく。アーティストとしての自分の役割、自らの立ち位置、自分が後世に引き継いでいくもの。それらをはっきりと感じながら、私は仁王立ちしていた。

「己を貫いて生きる。その覚悟と決意をしに、私はここに来たのだ」

両手を合わせながら、庭の茂みの中で。まるで神社の参拝(笑)。ここまで来るのに、30年以上かかった。20代前半、タローさんの本を貪り読んだあの時から。情熱的かつクリアーな思想、哲学、生き方。

「血を吐くような言葉、本質に切り込んだキラキラと輝きを放つ文章」

に勇気づけられ、私は音楽屋になった。そして、こうしてアーティストにも。スペインへ渡る時に持ち込んだタローさんの本。その血の通った言葉を、呪文のように唱えながら、いくつもの苦境を乗り越えた。

「タローさん、ありがとう。ここまで来ました」

これは卒業式。もう憧れては、いない。命を大切にする社会の実現をめざして、新しいステージ、新しい自分を始めよう。その情熱と覚悟を、今の私は持っている。

今年はやりたかったことを全てやる。と決めた。2024年はももきみどりのターニングポイント。どんな進化が待っているのか〜。ま、中身は小学生のままだけど(笑)。

「己咲(おのれざき)」

ももアートは、遊び心でできている。純粋に、ストレートに、人間らしく。日本最後にアートでエネルギーチャージ。これから羽田空港へ。東京レポートは明日に続く。

みなさま、すてきな1日を。

 

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